◆不動産屋さんは誰の味方?
こんにちは。
㈱REGATEの金城です。
本日のコラムテーマ
不動産仲介は誰の味方?
です。
何度か不動産仲介業務の実務を書いていますが、
実際に不動産屋さんは誰の味方なんでしょうか?
という疑問がぶつけられたので考えてみました。
片手取引=売主・買主のどちらか一方から手数料を貰う
両手取引=売主・買主双方から手数料を貰う
このパターンで考えると片手取引の時はどちらか片方の味方。
両手取引の場合はどっちの味方でもある?
という単純な答えに行きつきがちです。
でも業者側の目線から考えるといろいろな事が見えてきました。
というわけで本日は業者の目線で取引の実態を見てみましょう。
※約5分で読めます
◆片手取引の場合
いきなり綺麗ごとをほざきますが、弊社では売主さんも買主さんも業者さんも全てお客様だと思っています。
一社で囲い込みをする業者さんもいますし、売主さんをたくさん抱えていて客付けは業者にさせたり、逆に買主さんを抱えていて業者の物件に客付けさせてもらったり。。。
こればっかりは業者さんの方針や、やり方があるので「何がいい」とか「何が正しい」とかいう気はありません。
基本的にどれも正解だと思います。
さて、まずは「片手取引」の際は誰の味方なのか?考えてみました。
片手取引で買主さんについている時、
売り側の業者さんに上手く入り込んで気持ちよく取引をしてもらえるように動きます。
担当者さんが別のお客様よりもこっちを見てもらえたら取引がスムーズです。
また、こちら側の都合ばかりを押し付けず、担当者さんの向こう側の売主様はもちろん、上司や店長なんかも想像しながらお問い合わせと交渉を持っていきます。
無茶な交渉を入れて担当者さんが怒られたりしないように配慮します。
この場合は基本的に当事者全員の味方をしないとスムーズな取引になりません。
また、お客様を紹介させてもらって手数料を頂くので、売主さん側の対応をしてもらっているという重要な点を忘れてはいけません。
反面、売主さん側についている時はどうでしょうか?
無茶な減額交渉を持ってくる業者さんもいます。
その場合は基本的にすぐにお断りor交渉をするフリをして話を終わらせます。
お預かりした物件をネットに上げたらすぐに「広告してもいいですか?」という電話をしてくる業者さんもいますがお断りします。
買主さんが具体的にいればご紹介してもらいたいんですが、弊社の情報を集客の餌に使われるのはあまりいい気がしません。
しっかりと誠意をもって交渉を持ってきてくれる業者さんの場合は、こちらも誠心誠意対応をしています。
また、自社では対応できないような物件の場合などは積極的にこちらから業者さんにお願いをするというケースも多々あります。
(名護の物件とかウン十億のビルとかの場合)
また、相手方の担当者さんがレスポンスの遅い人の場合はこちら側から早々に見切りがちです。。。
逆に相手方の担当者さんに待ってもらっているのに、こっちのお客様がレスポンスが遅い場合などはかなり気を使います。。。
「今、連絡を取っていますがまだ返答が無いんです」
「なかなか先方の許可が出なくて・・・もう少し待ってください」
この一言があるかないかだけで印象が変わるのに。。。
問い合わせや状況確認の返答が2日無いと「やる気がないのかな?」と考えてしまいます。
レスポンス速さや細かい報告は不動産業に関わらず、どの場面でも重要なポイントだと思います。
お断りされるにしてもこの細かい報告があるだけで印象は変わります。
片手取引は相手側の担当者さんのレベル次第で楽にもなるし、苦労もするという印象です。
◆両手取引の場合
次に両手取引を見てみます。
これは手数料も倍なので、どの業者さんもこれを狙ってきます。
アメリカなどでは利益相反に当たると禁止されている両手取引ですが
日本ではまだ合法なのでできるだけ両手で決めたいというのが本音です。
さて、両手取引は先ほどの片手取引のように相手方の業者さんがいません。
売主さんも買主さんも一人で対応します。
全部自分一人で動いて成約に結び付けます。
減額交渉や引き渡し条件など、どちらにも納得いただく結論を導き出さないといけません。
売る人がいて初めて成立するから売主が偉いだろ!
買う人がいないと成立しないから買主が上じゃないか!
という主張をされる方がいらっしゃいます。
どちらの意見も正論に見えますが、私の意見として
売主さんが売らないと言ったら買えませんよ。
買主さんが買わないと言ったら売れませんよ。
つまりどっちも相手方を尊重した態度で臨みましょうという事ですね。
あと、担当者の機嫌を損ねるような態度は慎みましょう(笑)
両手取引の場合は基本的にどちらの味方をするでもないんですが、
どちらにも気持ちよく取引してもらえる事を目指します。
また、大きな金額が動くので担当者の感覚がマヒしてしまい
「これくらい大丈夫だろ」
と甘く見ると足元をすくわれます。
中古住宅の売買で売主さんに500万円の利益が出るケースの時に、売主さんの登記手数料を1000円間違えてクレームになったこともあります。。
300万円の値引きを成立させた後に、10000円の清算金を間違えてしまって買主さんが怒ったこともあります。
「あんなに儲かった(値引きした)からこれくらい大丈夫だと思った」
というのが気のゆるみでした。
今思い返すと
「あんたら不動産業者にウン百万の手数料を払っているだろ」
というお客様からの本音が出たんだと感じています。
どちらのご機嫌も損ねないように、綺麗に着地させるのが両手取引の醍醐味です。
手数料が二倍というのはいいのですが、担当者の責任ややることは三倍や四倍じゃ利かない気もします(笑)
両手取引の場合も片手取引と同じで登場人物全てに気を配れないと上手く成約しませんね。
◆結局誰の味方?
結局、不動産屋って誰の味方をしているんだろう?
私は歩合や報奨金が大きいので、目先の利益のためにお客様を騙すヤツが多いせいで「嘘つき」のレッテルを貼られたと思っていました。
いいスーツを着たり、ブランド物を持ったり、羽振りがいい人が目立つので印象も悪くなりがちな業界です。
真理としては、成約して手数料を貰うまでの間に全員にいい顔をして、二枚舌も三枚舌も使わないといけないということなんですね。
あまり意識していなかったけど、実際に文字にして書き起こすと私自身も誰にでもいい顔をしてきたな~と感傷に耽りました(笑)
基本的に成約して引き渡しまで完了して手数料を貰えれば全員の味方です(笑)
逆に取引を阻害しようとしたり、よからぬ方向に持っていこうとする人間は全て敵ですね。
不動産業界に入った新人の頃に教わったことがあります
・お客さんを信じるな
・同業者を信じるな
・上司を信じるな
・自分を信じるな
当初は「???」という感じでしたが、今思えば全て言いえて妙だなぁと感心します。
簡単に解釈してみると
・お客さんを信じるな
お客さんもこっちを信じていない。いつでも他社に乗り換えるし、嘘をつかれる。
嘘をつかれている前提で話を聞くこと。鵜呑みにしてはいけない。
・同業者を信じるな
基本的に本当の事はあまり言わない。こっちのお客さんを奪うチャンスがあれば平気で裏切る
・上司を信じるな
上司の過去の栄光や成績は凄いように見えるけど、実際に現場に出れば同じ事をするだけ。信じてるふりをしていい部分だけ盗め。
上司のいう事を真に受けて失敗しても、その上司が責任を取ることはほぼ無い。
・自分を信じるな
自分自身の能力を過信するな。絶対に抜けがあるし、手抜きがある。不動産はこの抜けや手抜きが一番大きな代償をもたらす。
特に今まで他業種で営業をしてきた人は不動産の営業ですぐにコケる。自分の自信を捨てることが第一歩。
こんな世界で生きていたらそりゃ嘘つきにもなってしまいますよね(笑)
◆不動産仲介というお仕事
ここまで書いてきて不動産屋が「千三ツ屋=千に三つしか本音を言わない」と言われる理由が分かってきた気がします。
不動産屋は究極の八方美人です。しかも誰も信じていない(笑)
何が言いたかったのか初心を顧みると
「不動産屋さんって嘘つき多いですよね~」
「○○の営業さんに騙されそうになった」
という声を聴く機会が多くなってきたので、実際に営業をしている身として
「その都度、その場面を思い返せば答えが出るんじゃないか?」
と思考を巡らせた結論でした(笑)
不動産屋さんは嘘つきです。
八方美人で、基本的に誰も信じていません。
お客様の取引をスムーズに行うためには嘘も必要で八方美人にもなります。
誰の味方か?というテーマに対して
「みんなの味方。誰にも肩入れしていない」
という答えが出ました。
最後に勘違いされる人がいそうなので言っておきますが
・物件の瑕疵や不具合の嘘は絶対NGです。すぐに訴えてください。
・高利回りやお得感を演出する人には要注意
・目先の利益しか見ていないような営業には気を付けましょう(契約を急かす人など)
上記の騙そうとする嘘つきと私のように上手く着地をさせようとする嘘つきが居ます。
くれぐれも騙そうとする嘘つきには気を付けましょうね(笑)
これ以上書くと誰かが怒りそうなのでこの辺にしときます。
何度も言いますが私のコラムの登場人物は人を特定して卑下したりしているわけではありません。
一般論と今までの経験で見てきた人物像を総合して表していますのでご了承ください。
今後も沖縄の不動産あるあるや不動産実務体験記、妄想による未来予想などを書いていきます。
では~
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