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コラム

1Rマンションの不動産売買について

【コラム】不動産実務のお話~1Rマンションの不動産売買について~のイメージ

こんにちは。
㈱REGATEの金城です。

本日のコラムテーマ
不動産実務のお話~1Rマンションの不動産売買について~
です。

コロナの影響で投資用不動産に対しての融資の締め付けが厳しくなってきました。
投資用1Rマンションに関しても同様の状況が広がっています。

一棟APや軍用地、太陽光など様々な不動産投資の形態がある中でも
投資用1Rの業界だけは異質な気がします。

私も不動産業界にデビューしたのは投資用1Rの「物上げ(ぶつあげ)」業者でした。
物上げについてはググればたくさん出てきますのでここで説明はしません。

この物上げ業界を離れてから10年経ちました。
賃貸仲介~事業用不動産仲介~賃貸管理~売買仲介を経て不動産会社を起業することになりましたが
初めての不動産業界という事で今でも強く印象に残っている業界です。

今回の内容は1Rマンションの投資を検討している方、若しくは売却を検討している方や、1R投資の営業マンからの電話に困っている方にはあまり参考にならないかな(笑)
検索してクリックした方はここでページを閉じてもらっても大丈夫です。

不動産業界に転職をする上で職種に悩んでいる方に参考になる内容です。
特に「仕入営業」という名目と「やれば稼げる」という文言に惹かれて不動産業への転職を考えている人は是非読んでください。

いつものごとく私の偏見が入りまくりなのでご了承ください。
※今回は沖縄の不動産業界には一切触れません。

不動産業界の中でも異質の1R業界

まず1Rマンションの業界について触れてみます。
※10年も前の事なので現在の内情はよくわかりませんが、大体大きな変化はないのではないかと思います。

平成バブルで盛り上がった不動産投資という名の土地転がし。
土地はどんどん値上がりすると言われ「土地神話」とも言われるようになりました。
価格が上がっていく土地を買って、売ってを繰り返すことで儲かる時代でした。

ただ、土地を売り買いするには手持ち資金が必要になります。
大きな金額が動くので土地の売買に参加できるのはお金持ちの人か高額所得者だけでした。
そこで手持ち資金を確保できない人に目を付けて生まれたのが1Rの投資手法だと聞いた事があります。

億単位の金額を動かすことはできないが、
「1Rマンション程度であれば手軽に始められる」
「まずは1Rから始めよう」
という感じで、手軽に始めることができる不動産投資として浸透していきました。
サラリーマンや公務員の人も不動産投資がしやすくなったのがこの時代からです。

日本中に投資用の1Rマンションを分譲する業者が出てきて、
バブルの崩壊と同時にバタバタと倒産していきました。
現在でも新築の投資用1Rマンションを分譲販売する業者さんは居ますが
バブルのころから手法を変えずに生き残っている業者は皆無です。

さて、業者はつぶれてもマンション自体は残ります。
この残された1Rマンションを扱う業者が増えてきたのが20年くらい前。
それから1Rの買取再販をする業者さんたちがしのぎを削りあう「1Rマンション売買専門」という業界が生まれました。

1Rの世界では独立する人間も多いし離職しても同業に転職するケースも非常によく見られます。
稼ぎ方も20代で1000万円の年収はザラですし、2~3年稼いで同業で独立する方もかなりの数が居ます。
その代わりすぐに倒産する業者も多いのがこの業界です。
離職率も半端なくて年がら年中営業マンを募集しているところもあります。


面白いことにこの業界は非常にクローズな世界で
「○○の誰が独立した」
「□□の誰が誰を裏切った」
「△△の誰と誰が手を組んだ」
みたいな狭い世界のうわさがすぐに飛び交うんです。なので業界内は知り合いだらけになっていると聞いたことがあります。

また、この業界の特徴として
・第二ボタンまで開ける
・色黒
・2ブロック
の営業マンが多いことも挙げられます。

ガラが悪い風貌の営業マンがよく数字を挙げる傾向にあるため、役職のついた上司やトップの多くは見た目が怖いです(笑)
真面目で色白で入社した人間もいつの間にか黒くなって2ブロックになってたりします。。。
イケイケな風貌をよしとする業界のためコンプラは低め、でも稼げるし営業力は半端ないという世界。

私はもうだいぶ長いこと離れていますが、いまだに20代~30代のガラの悪いチンピラみたいな不動産屋さんが多いのもこの業界の方々のせいだと考えています(笑)

1R業者の仕事内容

1Rマンションは一つの物件の単価が小さいので仲介手数料だけでは儲けが出ません。
しかしながら1Rマンションの業者さんも稼がないと生きていけません。
そこで1R業界の商売の仕組みを簡単にご紹介します。

この業界の大きな分類として
「物上げ」と「販売」に分けられます。

私がいた「物上げ」の業者さんはいわゆる「卸し」を生業としています。
一般的な卸のイメージでは野菜や農作物を
「生産者から大量に仕入れて小売業者に卸す」という感じですよね。
この商品が1Rマンションになっただけで個人の所有者から「仕入れ」をして
販売をする業者に「卸す」ことでマージンを稼ぐという感じ。
安く仕入れて高く売ることで儲けが出る仕組みです。

一方「販売」の業者さんは卸してもらった商品を
エンドユーザーに買ってもらって利益を得る事で儲けを出します。

生産者(所有者)

卸し(物上げ業者)

販売(販売業者)

個人投資家

ぱっと見は一般的な流通市場を形成してるんですが
何かと問題が多く国交省へのクレームが絶えないのがこの業界。

理由が「電話営業」が主体という事だと思います。
先ほども述べた狭い業界でしのぎを削りあう業者さん同士が
こぞって所有者や買い手さんに電話で営業をかけまくるので
毎日のように電話が鳴りやまないというクレームが発生してしまいます。

また、この電話営業を受ける人たちの多くが
「投資用のマンションなんて買わなきゃよかった」
「騙された」
という感じで不動産業者に不信感を持っている事が一般的です。

そこに
「売りませんか?」
という営業の電話がかかってくるので
「しつこい」「いい加減にしろ!」
という感情が生まれて宅建業界や国交省にクレームを入れる事態に発展します。

でもクレームを出していてもそのうちの一定の人は
「売りたい」
と思っているんです。
その数パーセントの「売り」の潜在意識をキャッチして売らせる事が「物上げ」の仕事です。

販売の業者はこの逆で購入見込みの人の「少し興味がある」「将来が不安」という心情を煽って買わせます。
何かと不満を言うお客さんを相手にしていてその僅かな臭いをキャッチしないといけない仕事です。
大多数の人間は高額の収入にあこがれて入社しますが、
この嗅覚を身に着ける前に離脱してしまいます。。。

正直私も新人の頃は何度も何度も電話で断られて心が折れる日々を過ごしていました。
ただ、1Rの業界を離れても不動産を扱う以上は一定の苦情やクレームと付き合わないといけません。

電話営業で見えない相手に対して四苦八苦したおかげで、
賃貸や管理などの仕事をする際には相手の声色から僅かな心情を見抜く力が付いたんだと思います。

この時の経験が今の不動産活動に活かされている事は間違いないと思います。
ただ、精神的にほんとにキツかった・・・(笑)
不思議と現在不動産業界で経営をしている人はこの「電話営業」経験者が多いような気がします。
ただ私が経験者だからそう感じるのかもしれませんが。。。。

少し脱線しましたがクレームの多い業界ではありますが、
仕入をして卸しをして販売をするという市場原理の中でしのぎを削っている業界であること、
その手法が電話営業や訪問営業となってしまっていてクレームが多いという事です。

ちなみにこの業界で生き残っている業者や営業マンは
「多少のクレームもなんのその」という人ばかり。
生半可な断り文句では引き下がることはありません。

実際に騙したり詐欺を行っているわけでは無いので法的にもセーフなんです。
ただ、コンプラが低めなのでイケイケの社風?業界?に馴染めないと長続きしません。
すぐに「○○ハラだ!」といいがちな人には向いていません。(笑)
厳しい代わりに年収1000万円オーバーや2000万円オーバーの営業マンもザラにいる業界です。

1R業界から退いて実需不動産の仲介をメインとして取り扱う事になった私の意見として
この業界は取り扱いは1Rマンションという不動産ではありますが、
不動産業界とは似て非なるものだと改めて思います。

1R投資の問題点??

ここからは私の経験した「物上げ」業者の視点からお話を進めます。

前述のようにゴリゴリの営業スタイルで電話営業をかけるのですが
その際によく聞く声として
「買わされてしまった」
「買ったはいいけど売りたい。」
「もうあんたら不動産屋は信じない」
というお客さんが多いというのが現状です。。

また、1R投資に失敗した人の中には営業マンのせいにしている人も多いのですが、

私の私見では

・もともと採算の合わない投資プラン
・投資の戦略としては立地が悪すぎる
・分譲業者だけが儲かる仕組み

など失敗することが前提として組み上げられた投資手法を選んで買ってしまうケースが多いので
「聞いていた話と違う」
「信用して買ったのに・・・」
などと誰かのせいにする売主さんが多くいるのには違和感を感じていました。

実際に自分でシミュレーションした上で購入する人は少なく、
営業マンに言われるがままに購入した人が後悔をしているケースがほとんどです。

ゴリゴリの営業スタイルなのでそのしつこさに辟易する人は多くいますし、
そのしつこい営業が迷惑に感じる人も多いのは事実です。

強引な業者のやり方を擁護するつもりはありませんが
買う前に断れるタイミングは沢山あったはずです。
買う前に調べて熟考する時間もあったはずです。

投資という行為を行おうとしているのに自分で検証しなかったことが一番の要因ではないでしょうか?

もちろん無理やり買わせたり、売らせたりする行為を行う輩もいると思いますが、
最終的には購入する行為を決定したのは自分自身。
投資は自己責任という前提で購入したはずです。

後悔したからって人のせいにするのは少し違うかな。。。と私は思います。

この業界の問題点は多少強引な営業スタイルじゃないと務まらないという点と
それによってハンコを押してしまった後に逆恨みする人が絶えない点だと思います。

実際に1R投資で儲けている投資家さんもいますし、
昨今騒がれた「かぼちゃの馬車」みたいに詐欺同様の投資手法とは根本が違うと思います。

そもそも1Rマンションが詐欺であればこんな業界が長いこと存続することはあり得ません。

ただ、私もこの営業で心が折れた一人ではあるので業界に対してあまりいい印象は無いんですが・・・(笑)

1R業界の今後

良くも悪くも1R投資の業界とその内側が見えたと思います。
よく1R投資の失敗談などが取り上げられがちですが
口をそろえて「騙された!」っていう人が絶えません。。。
でもこれって不動産に限った話じゃ無くないですか?

保険や株式投資、健康食品、情報商材、、、

どんな商品でも「営業マンに勧められて買った商品」って
どこかにこの商品を買って儲けようという気持ちがあり、
その浮ついた気持ちに入り込まれてハンコを押してしまうという原理で成り立っています。

また、この1R業界は投資商品として不動産を扱うため
先にも述べたように通常の不動案市場とは違った業界です。

10年前は固定電話が一般家庭に引かれている比率が高かったのですが、
段々と携帯が普及することで固定電話の設置率が低くなりつつありました。
そこで将来的に電話をする相手が減ってしまうので1R業界って持たないだろうな~と考えたのを覚えています。

でも携帯が主流になった今も存続しているのでなんでだろう?と考えてみたら

一般的な不動産を扱う業者にとって1Rは片手間では取り扱う事には難易度が高い商品という事がわかりました。

徹底した電話&訪問営業で仕入に手間暇かかってしまいますし、
1Rマンションは価格が安いので通常の手数料は低く儲けが無い。
買い手も実需の居住用と異なり投資をすることがメインとなっていて
一般的な住居系の仲介業者が売ろうにも買い手を見つけることも難しい。
(畑違いで客層が違いすぎる)
1Rを売りたいときには1R業者に任せた方が早いという事で
東京の方では大手の不動産仲介会社さんが1R業者に話を持っていくというのもよく見られます。
業者に売ると安くなるというのが定番ですが、餅は餅屋といった感じで不動産屋にも得意分野があるんです。

そんなこんなで他所がやらない事をやるという事で1Rに特化した「物上げ業者」が存在する事になります。

実際に現場にいたときの感想ですが
しつこい営業電話と訪問に嫌気がさした方も多くいる一方で
「売ってすっきりした、ありがとう」
という声が多かったのも印象的でした。

私も沖縄の知り合いから東京の1Rマンションを売ってほしいと頼まれた際には
物上げ業者でお世話になっていた先輩の業者にお願いして売ってもらいました。
弊社が取り扱っているような通常の広告などではなかなかスムーズにいかなかったと思います。
餅は餅屋、適材適所ですね。

最後になりますが不動産ってホントに多岐に亘る業種があって色んな人と意見を交わすことが多いのですが
未だに1R業界は異質だなぁと感じます。

この記事がこれから不動産業界で転職をする人の参考になりますかね?
あ、私は1Rの物上げ業者さんの強引な営業を推奨するつもりはないですよ(笑)
自分の得意分野で生き残る道を模索してください。

では~

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