不動産業界の
古い「枠」を取り壊して、
新しい「門」となる。
It will be a new "gate" by demolishing the old "frame" of the real estate industry.

BLOG
7月1日
2022
嘘つき不動産?正直不動産?

◆不動産と嘘は表裏一体?

 

こんにちは。
㈱REGATEの金城です。

 

私のコラムを読んでくれる皆さんは不動産に興味があって不動産業者さんともよく関わると思います。

という事は何度か(何度も?)不動産屋さんの嘘や不義理を経験されたり、そのたびに「あの不動産屋最低!」と憤ってきたと思います。

 

千三つ屋と呼ばれるこの商売、、、
(不動産屋は千に3つしか本当のことを言わないと言われます)

不動産の営業マンが正直になるだけで人気が出てテレビドラマ化されることもあるご時世。不動産取引の中にはたくさんの嘘が混じっています。

でも不動産屋だけが嘘をついてるわけじゃなく、

 

お客さんもよく嘘をつきます。

 

その中でも許せる嘘と許せない嘘があります。

 

さて、前置きが長くなりましたが、不動産の現場で起こりがちな嘘と誤魔化しを見てみましょう。
私の実体験によるものなので参考程度に読んでください。

勿論、いつも通りの私の偏った考えが満載です。
本日も少し長めの文章です。お付き合いください^^

 

 

◆許せる程度の嘘

 

 

まず、許せる程度の嘘をご紹介。
誰にでも思い当たる節があるかもしれません。

———————–
1.年齢や職業、年収

物件の売却希望や購入希望の際によく聞かれると思います。
初めてお会いしたお客様の属性を知ることも我々の商売なので、ヒアリング事項として聞き出します。
初めて会った人間に年齢や職業や年収を言いたくない気持ちも分かります。

ましてや信用できない職業代表の不動産屋さんに対してだと、尚更明かしたくない気持ちになる事でしょう。

年齢はまだしも職業や年収に関しては正直に答えてもらわないと困ります。。。
どのみち銀行審査でバレてしまうので・・・

 

 

———————–
2.離婚などプライバシーな情報

これは売主さんがよく隠そうとする嘘ですね。
私たちも好きで離婚をほじくり返したいわけではありません。
でも不動産の売却理由の大半を離婚が占めますし、最近では結婚しているカップルのほぼ半数が離婚をします。

なので離婚が売却の理由というのは別にマイナス要因でも何でもないので正直にお話しください。

 

———————–
3.他社で契約した(する)

これもよくあります。
売主さんがこっちに黙って他社さんに媒介を任せたり、買主さんがいつの間にか別の会社を通して契約したり。。。
媒介が取れないのは自分の営業力の無さだし、買い付けを貰えないのも営業力不足。。。
他社さんに決められるってことは自分に実力が無いだけだとわかっています。

気まずいのは分かるんですが、変に契約を期待している時間の方が無駄なんで一言だけでいいから
「○○で契約しました」
って言ってくれたら嬉しいんだけどな~

そのあと大きめの舌打ちと少し長めの悪口を言うと思いますがそこは許してくださいね。

 

 

———————–
4.使用方法

これは買主さんに当てはまりますが
「実は民泊をしたい」とか「実は投資用で買う」とか。。。

それを住宅ローンで購入しようとしている人がたまにいます。
我々には住宅として買いたいと嘘をついても構いませんが、
バレたら一括返済の地獄が待っていますのでやめといた方がいいと思いますよ。。。

少し違うけど最近「不正融資だ!」とか言ってデモをしている人。

借りといて立場が危うくなったら不動産屋や銀行を責めるというのは違うと思いますよ。

 

◆許せない嘘

 

ここまではまだ許せる嘘をご紹介しましたが、ここからは許せない嘘です。

契約前に判明すればどうにかなりますが契約後だと沢山の人に迷惑が掛かりますので絶対にやめてほしいです。

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1.借金を隠していた

たまに抵当権以外のローンや借金を隠す方がいます。
債権者に不動産の売却を嗅ぎつけられてしまって押し掛けられたこともあります。
配偶者にカードローンなどを隠していて、売却してローン弁済の残額から返すつもりだったという人もいました。
返済できるギリギリの価格で売値を設定されると諸費用などでマイナスになる可能性もありますし、予定通りの価格で売り抜けできない場合もあるので事前の相談をしてほしいですね。

借金を隠したい気持ちも分からなくもないですが、債務整理の状況も打ち明けてくれないと、いざという時に助け船を出すことができません。
また、買主さんの場合も借金を隠しても住宅ローン審査などで引っ掛かります。

たまに決済前にローンで新車を買ってしまって融資が下りなくなるという最悪パターンに陥る人もいますので、ローンは計画的にお願いします。

 

———————–
2.隣地とのトラブルを隠した

隣地トラブルを隠されても絶対に浮き彫りになります。
お隣さんからの排水、騒音、ペットの異臭など不動産の評価にマイナスになる点を隠したい気持ちも分かります。
ちょっと考えればわかりますが購入した人はそこに住むんです。なので隣地とのトラブルは隠してもすぐにばれるので当初から正直に話してほしいです。

排水や異臭などは我々の現地調査や案内時に分かりますが、深夜の騒音や近隣の人間関係などは不動産屋でも分かりません。

また、お隣さんと上手くいっていないケースでも買い手さんに当初から説明をすることで上手く事が運ぶケースも多々あります。

隣地トラブルは当人同士の相性が悪いだけという事も多いので事前に話して欲しいです。
お隣さんに挨拶に行ったら実は売主がとんでもないことをしていて、お隣さんから「今度はいい人に売ってください」なんてお願いされることも・・・

 

———————–
3.雨漏り、シロアリの履歴などの嘘

これは見ればわかるので気が付かないで契約してしまうのは、基本的に不動産屋の調査ミスが多いです。

ただ、綺麗に補修された場合なんかは申告してもらわないとわからない事があります。
あと、黙ってバレなければ・・・という考えでバレてしまった時は信頼関係も崩壊し誰も助けなくなるのでリスクが高くなるだけです。

バレバレの嘘を言っていてバレていないと思っているのは貴方だけです。

お子さんがへたくそな嘘と言い訳をする時あるでしょ?

あんな感じですよ。

 

———————–
4.事故の履歴

 

事故物件。。。
これも基本的に隠せるものではありません。
ご近所さんが教えてくれたり、マンションなんかだと管理人さんやお隣さんが教えてくれたりもします。
最近では「大島てる」の情報も充実していますしね。
韓国や外国の情報も載っているのは最近気づきましたw
事故物件検索サイト大島てる

事故物件は隠したくてもバレます。
隠して後で発覚してしまった場合は後々のトラブルになりますので絶対に教えてほしいです。

事前に告知してもらえればどうにか挽回できるケースも多いです。
事故や事件を隠して売るのだけは絶対にやめてください。

 

たまに事故物件を売っていて物件の中の事故を敷地内の事故として告知する悪い業者もいますが・・・論外ですね。

 

 

 

◆シャレにならない嘘

 

さて、ここからはシャレにならない嘘をご紹介。

ここから先にご紹介するケースはフォローもできないし、発覚した時点で訴訟問題になりかねないヤツです。
レアなケースですが実例としてありましたのでご紹介。。。
ほんとにあった怖い話です。
心して読んでくださいw

———————–
1.入院中の叔母の物件を売ろうとした

 

不動産の所有者である叔母の介護をしている姪からの相談でした。
叔母の物件は現在空き家ですが隣地の方が買い取りたいとの申し出あり。
なので隣地の方と売買契約を交わしたいとのこと。
我々としては売主が買主まで連れてくるケースは非常に助かります。

「叔母は体調が悪く施設に居るので・・・」
という事で姪が叔母から委任状を書いてもらい印鑑証明書と併せて持参し、代理人として売却依頼にきました。

ヒアリングをしていると腑に落ちない点がいくつかあり司法書士の面談を組みましょうという段取りを取ると、しぶしぶ叔母に合わせる姪。。。

司法書士の同席のもと叔母に会いに行くと
「不動産は売る気はない。特に隣の人に売るのは絶対嫌!」
「売却の委任状とかも知らないし、絶対に売らない!」
とのこと。。。

姪は事前にいろいろ調べていたみたいで、法定相続分で計算したら姪の取り分がかなり少なくなってしまう事が分かったのでいろいろと画策したらしいです。

更に姪は他の共同相続人との仲が悪いらしいので円満な遺産分割協議なんてできそうにない。
そこで叔母が生きているうちに叔母の代理人として売却して自分の懐に入れようと思ったらしいです。

長らく叔母を介護をしてきたので少しでも取り分を増やしたい気持ちも分からなくもないですが、、、

司法書士は叔母本人が売る意思が無いから登記手続きはできないと断言。
私もすぐに手を引きましたが、姪はグレーなことを平気でやる不動産屋さんに相談すると言っていました。。。

あれからどうなったかは知りません。

 

 

———————–
2.売却禁止の遺産分割協議書があるのに黙って売った

 

とある物件を購入しに来た高齢の男性のお話。
キャッシュで購入するとの事でとんとん拍子で私の仲介する物件を購入してもらいました。
古屋をリフォームをして余生を過ごすつもりだというお話でした。

決済完了から二か月後、、、
この男性から「前回買った土地を半値でも良いから売ってほしい」という連絡が。。。

普通買った直後に半値で売る人っていませんよね?
怪しすぎるので細かい事情を確認。

すると男性の自白によるとこの土地の購入の原資は実家の売却代金を当てたとのこと。
この実家を相続する時に兄弟間で公正証書による遺産分割協議を作成したというから大変です。

・本物件の所有権を男性の単独名義に移転する代わりに仏壇事や催事を行う。
・そのために相続財産として実家と現金を男性に相続させる。
・当該不動産を売却する際は兄弟全員の合意が必要。というよりも売却は禁止。
違約した場合は直ちに売却代金及び相続した財産や金員を兄弟に全て弁済する。

という公正証書で売却禁止の約束がなされていた実家を売ったとのこと。

んで兄弟にばれてしまって強制執行がかけられそうなので、手持ちの不動産を早めに売って逃げたいという事でした。

顧問の弁護士に確認したら公正証書で定めた事項は確定判決に準ずるのでこの人を弁護することはできないという回答。

私もこんなややこしい事実を知っていたら、当初の物件をこの人に売らなかったと思いますが、現金で買う人に「その現金どうやって作ってきたの?」って聞くことはないので、防ぎようがなかったかもですね。

とりあえずこの再販売はお断りしたんですが、それから半月後くらいに再度電話がありました。
「あれ、売れたからもう大丈夫。それじゃ」
と言い残しそれから音信不通になりました。。。
「半値なら」と買い取る業者が居たらしいです。

あれから3年、、、
その土地には新築の住宅が建っていて幸せそうな家族が住んでいます。。。

兄弟たちの強制執行を免れる事が出来たのかどうか。今でも少し気になっています。

 

公正証書の決まり事を黙って実家を売る男性。
半値だからと事情を無視して買う業者。。。
謄本を見たら所有権を移転したばかりで市場の半値で売るのはおかしいと気づくはずです・・・

誰が悪者かもう私には分かりません・・・

 

———————–
3.実母と実弟の住む家を無断で売却しようとする兄

 

家族と疎遠になっている男性からの売却依頼。
相続登記を済ませていますが売却依頼物件には住んでいないというよくあるケース。

この物件の調査に行くと高齢の女性が住んでいる。。。
賃借人?使用貸借??空き家と聞いていたので疑問に思ったのですが、こういう時は入居者に話をするのはタブー。
ただ、間違いなく売却のネックになるので要注意。

 

査定後に依頼者の男性に話を聞くと
「あれは実家で名義は私にある。所有物を売るのは自由だ。勝手に親が住んでいる」
と主張してきます。
確かに名義人は依頼者だし自分の所有物を処分するのは自由ですが。。。

私「いや、じゃああのおばあさんは母親?」

依頼者「あれは母親で認知症を患っている。弟が同居して面倒を見てあげている。あいつらは勝手に俺の物件に住んでいる。邪魔だ。」

私「認知症のお母さんはどこに移すの?弟さんも一緒に引っ越しさせる?」

依頼者「それはあっちの都合。私は売りたいから売る。勝手に住むやつが悪い」

私「引っ越し先をあてがったり、兄弟で話をしたりしないの?」

依頼者「実家の人間とは話が合わない。何度も言うがあいつらは私の不動産に勝手に住んでいる。だから売る。」

私「でも家族が住んでいたら売れないよ?」

依頼者「私の所有物を売るんだから中に何がいても構わない。家ごと奴らを潰してもいいと思っている」

 

そもそも勝手に住んでいるんじゃなくて、お母さんが昔から住んでいた実家をあなたが後から相続で取得したんでしょ?

 

・・・勿論この依頼もお断りしました。

 

後日談ですが別の業者に売却依頼をしたところ、その業者はすぐに引き受けて売却活動に入ったとのこと。
現地にお客さんを連れてきた業者と、いきなり敷地内に人が入ってきてびっくりした弟とで大喧嘩になったらしいです。鎌を振り回して結構大騒ぎをしたとかんとか・・・

 

実の家族を追い出そうとする兄とそれに手を貸す不動産屋。。。
確かに場所もいいし現金化もしやすい物件ではあるけど・・・

この男性は今でも様々な不動産屋さんに依頼しまくっているみたいです。
最近私の携帯にもその兄から着信がありましたがそっと無視しました。

 

 

◆不動産屋が嘘つきなのか?

 

いかがでしたか?
私たち仲介屋さんは大なり小なり売主さんと買主さんの嘘の合間を縫って成約に導きます。

嘘を嘘として放っておいても大丈夫なケースもありますが、大きなトラブルになりそうな案件やいかがわしい案件は直感で気が付いたり、現地調査の段階で発覚します。

◆許せる嘘は基本的に嘘というより、お客様が言いにくいことという感じですね。これは契約などが進んでいくうちに判明することが大半です。

◆許せない嘘は契約を締結する前に見つけ出さないといけません。知らずに契約したら仲介に入った我々も巻き込まれて大変な事になります。

・・・最後の◆シャレにならない嘘はいい経験になりました。

とにかく千三つ屋と言われるこの業界は様々な嘘が飛び交っています。
不動産業者だけが嘘つきなのか?こんな業界だから嘘をつかないと成り立たないのか?

その正解は未だに分かりません。

ただ、営業が嘘を見抜かないと取引相手に迷惑がかかるので、常に目の前の事実を穿った目で見ないといけないという実情もあります。

 

新人の頃は「お客さんのいう事を真に受けるな!」と怒られる業界です。

う~ん、、、不動産の闇は深い。

 

不動産業界は正直なだけではやっていけない業界ですが、嘘だらけでもやっていけない(長続きしない)世界です。

綺麗ごとかもしれませんが弊社は紹介率No1を目指すので目先の嘘で利益をとるよりも、長くお付き合いをして後々の紹介を貰える営業を目指しています。

 

なんだか長くなって上手くまとめられないのでこの辺で失礼します。

では~

 

—————————————-
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この記事を書いた人

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