不動産業界の
古い「枠」を取り壊して、
新しい「門」となる。
It will be a new "gate" by demolishing the old "frame" of the real estate industry.

BLOG
9月26日
2022
人口減少と高齢化~不動産のグローバル化?~

◆人口減少について考えた

 

こんにちは。
㈱REGATEの金城です。

 

本日のコラムテーマは
人口減少と高齢化~不動産のグローバル化?~
です。

数年前に書いた記事のリバイバルです。

 

人口減少は令和を生きる日本人の大きな課題です。。。。

そこで少しマクロな視点の人口動態と不動産について考えてみました。

 

不動産の大家さん、投資家さんに読んでみてほしい内容になりそうです。

 

いつもの通り私の考えなので参考程度にお読みいただければと思います。

 

 

◆人口減少について考える

 

まず、人口減少と不動産ってめちゃくちゃ密接な問題ですよね。

人口が減ると住処の需要が減ります。
つまり家のニーズが減りますね。

当たり前ですが需要が減ると価格が下がります。

 

今や既に空き家問題が深刻化していて家余りの時代と言われていますが、
「スクラップ(解体)&ビルド(新築)の時代からストック活用へ」
という動きが取り沙汰されていてもなかなかスクラップ&ビルドの勢いは止まないという感じ。。。

 

その原因は、戦後日本の復興を支えてお金を回すために作られたと言われる「持ち家神話」による新築至上主義のせいだと言われます。。。
この基本構造は子供たちが増えて生産年齢人口が増加していくことが前提のシステムとも言われています。

新築が増えてみんなが住宅ローンを組んで家を建てるとたくさんの経済が動きます。
国や地方自治体への納税額も増えるし、建築屋さんや不動産屋、銀行やそのほかの業種のお金も一気に回るシステムです。

 

その流れで不動産業も建築業も伸び続けてきたので急に「少子高齢化だから建築ストップね」なんて言って終わるなんてできませんよね。

 

調子よく業界を伸ばしてきたのにいきなりストップ!やめ!って言っても誰も見向きもしません。
当たり前です。みんな生活するために必死ですもん。。。

全体では問題だけど自分くらいは大丈夫だろ?という考えが誰にでもあって、それが寄り集まって赤信号をみんなで渡れば~みたいになって歯止めが効かないんだと思います。

 

でも、人口減少の中では今までと同様のペースで新築物件の供給を続けるのもかなり難しいと思います。

このままでは新築物件が市場に溢れ、中古もろとも大暴落!という未来しか見えなくなりそうです。

見渡してみると田舎では見渡す限り空き家だらけ。

都心部に人口を集めて生活の利便性を向上させるコンパクトシティ構想。

これによってどんどん田舎の過疎化は加速。。。
人口減少による労働力の低下。。。
少ない労働力で高齢者を支える逆ピラミッド・・・

 

人口減少はかなり暗い未来しか予想させてくれませんね。

 

◆世界は人口増加

 

ここで少し視点を広くしてみましょう。

 

日本だけを見ると
・人口減少
・高齢化(生産人口減少)
が目立って問題視されていますが

 

みんな
「人口減少と国力低下は日本だけ」
という事実をあまり見ていないんですよね。

※他国にも人口減少はありますが今回は無視しますw

 

実際、世界的には人口が増え続けているのが現状です。

 

という事は世界中から移民や労働力を受け入れれば解決じゃん?
と安直に考えてしまいます。

でもそう簡単には行きません。

 

海に囲まれて独立していた日本。
独自の文化を成長させて世界に誇る伝統的なものもたくさん生み出しました。

でもその反面、日本は簡単に海外の人を受け入れるような文化は育ちませんでした。

日本人って結構ガラパゴスな人種で、外からの文化を取り入れる事がへたくそです。
そのせいか、未だに外国の方に対する偏見なども溢れています。

不動産の需要のみを求めて外国人を受け入れようとしても管理会社や保証会社の審査が通りにくいのも現実です。

 

既に海外の方も普通に受け入れてそれが当たり前の文化になっていないといけないにも関わらず
「外国人の入居はねぇ・・・」
という大家さんと管理会社さんも後を絶ちません。

↑これが一番の大問題な気もしてきました。

 

沖縄でも那覇とかの都会の方では中東系の若い方がよく働きに来ていますが、
みんながみんなウェルカム体制で受け入れているとはいいがたいのが事実です。。。

 

世界的には人口が増えていて、若い労働力が生まれているのに、高齢化して労働力が低下してく日本は外国人労働者の受け入れには否定的。。
そんなカオスな空気感満載の日本。。。

先のスクラップ&ビルドの流れを止められないというのも含めて今急に海外からの労働者を受け入れましょう!
っていうのもなかなかハードルが高そうです。。。

 

 

◆外向けの商業構造と労働者への対応

 

 

日本人が変化についていけず、変われずにいる事が一番の問題なんだという事が何となく見えてきましたね。

 

でも、そもそも戦後の日本の経済発展の構造って外向けの商業構造なんですよね。

輸出業で外貨を獲得して経済を育ててきた日本。
トヨタ・ソニーをはじめ日本の大企業が外貨を獲得する事で日本の経済を牽引してきました。

「日本の技術が一番」
「日本が世界に誇る」

みたいな感じで日本発信とすることは得意だったけど外国からの労働者の受け入れに関しては消極的。。。
大企業は安い賃金で雇えるからと労働者を受け入れていたけど、外国人労働者の寮とかの周りに住む住民たちからは、外国人労働者はあまり受け入れてもらっていない。。。

働いてもらうのはいいけど、一緒の空間で生活は、、、ねぇ。。。という感じwww

 

この外国人に対する偏見や疎外行為は、一昔前のように世界の企業ランキングの上位に日本企業がずらりと並んでいたのでまだよかったのかもしれません。外国人労働者が自ら望んで日本で働くメリットがあったわけですからね。

 

ですが今や世界で活躍する企業に日系企業は名前を連ねていません。
時価総額では日本の企業はトップ50にも入っていません。

 

学力も日本は下がっていく一方です。

世界の優秀な人は日本で働く事を選びません。

世界の優秀な人は日本で学ぶ事を選びません。

インド人とか中国人の方が優秀だし給料が高いというのも事実です。

 

こうやって俯瞰で見てみると、既に労働力や生産力の地位が逆転しているんですね。

また、肉体労働なんかも昔に比べ日本での外国人労働者数は減ってきています。
主な理由が日本では稼ぎにくくなったという事らしく、日本に出稼ぎに行くくらいなら中国とか中東に行った方が数倍稼げるという事もあるみたいです。

経済が元気な国の方が賃金も高く出せるというのは当たり前です。

更に今の急激な円安で日本で働くメリットがどんどん無くなっていっているというのが現実です。

あ、そう。円安で思い出しました。
コロナ前の日本への海外旅行者が多かった大きな理由は昔のように日本はきれいで治安がいいからじゃないんです。「円安と物価安のおかげで日本旅行は安いからお得」が一番大きな理由でした。

日本の物価が高くて、賃金も高いと言われていたのはもう遠い昔話になってます。

 

昔のこだわりとかプライドに囚われていないで現実を見つめながら改善していかないと行けない時期に来たのかもしれません。

 

今の日本は世界と比べると

・高齢者だらけで
・労働力が下がり
・生産力も下がり
・学力も下がり
・賃金も安い

という現実を直視しましょう。

とある人が島国のカタチをした老人ホームだと揶揄していたのも納得です。。。

 

 

◆外国人を取り込もう

 

さて、そろそろまとめに入ります。

今までの事とか文化だとかみたいな一人ではどうにもできない事に愚痴ってても仕方ありません。

まずは目の前の沖縄の不動産の活性化に向けて個人単位でできることを考えてみます。
外貨を取りにいった時代のように、今こそ外からの人口と労働力を受け入れる必要があると思うんです。

 

かなり極端な提案ですが

・外人を積極的に受け入れる物件にする
・外国籍はNGという保証会社などを外す覚悟
・管理してもらう人も海外の人に任せる
(雇用の創出も兼ねる)

これくらいの荒療治で新しい海外からの入居者誘致に取り組んでもいいかもしれません。

「こんなん日本人の入居者が減るじゃないか!」
っていう声も聞こえそうですが、、

これから減っていく日本人というパイと
世界的に増える人口というパイ。

どっちを取らないといけないと思いますか?
不動産投資は事業です。
不動産業界は住む人がいて成り立つ業界です。
獲物が少なくなっていく湖に大勢で釣り糸を垂らすような奪い合いをいつまでも続けるんですか?

 

ちょっと話は逸れますが親のひいき目ってよく言うもんで
我が子が世界で一番かわいいっていうじゃないですか?

それ否定しませんし間違いのない事実なんですが、
不動産投資家の方には
「子供と一緒で自分の物件は自分ではよく見える」
という事も頭に入れててほしいんですね。

みんな
「入居者にはできるだけきれいに丁寧に使ってほしい。」
と口を揃えます。

これも理解できる感情ではありますし、否定しません。

2022年の9月、まだまだコロナで海外の渡航者は制限されています。

不動産収益は不動産投資にとって最も重視すべきポイントです。

変なこだわりを持ってかわいい我が物件を守りたいのも分かりますが、不動産って賃金を生まないと意味ないです。
賃貸が付いていない不動産は資産価値も下がりますし、劣化も早くなります。

ビザの問題とか言語の問題だったりいろいろとハードルも高いとは思うんですが、
不動産をグローバル化して海外の方を受け入れるためには
「もう準備をしていないといけないのでは?」
と思った次第です。
いや、もう遅いかもしれません。
多分海外のお金持ちの方はそのための物件を仕入れ始めているはずです。

 

この問題は沖縄に限らず、日本中の大家さんや不動産屋さんが考えないといけない事なのかもしれません。

 

長くなってきたのでこの辺で辞めときます。

 

人口という資源が減る事が決まっているなら
外からその資源を仕入れないとね。
というお話でした。

 

では〜

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この記事を書いた人

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