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コラム
熊本地震が教えてくれたこと。「家は資産である前に、命を守る器である。」
金城 貴士
株式会社REGATE 金城 貴士
2026年07月29日 10:23

こんにちは!

(株)REGATEの金城です。

 

まず初めに、このたびの熊本県を中心とした地震で亡くなられた方々へ、心よりお悔やみ申し上げます。

また、被災された皆さまに心よりお見舞い申し上げます。

 

現在も救助活動や被害状況の確認が続いており、一日も早い復旧・復興を心より願っています。

さて、今回の地震ではイオンでの爆発事故や熊本城の石垣の崩落、高速道路の損傷、古い木造住宅や神社の倒壊など、さまざまな映像が報道されています。

テレビやSNSではいろいろな話題が多く取り上げられていますが、不動産に携わる人間としては少し違った見方をしています。

今日はそんなお話です。

地震で怖いのは「揺れ」だけではない

今回、多くの人が衝撃を受けたのがイオンで起きた爆発事故でした。

原因についてはまだ調査が進められていますが、地震は揺れだけで終わる災害ではありません。

ガス漏れ。

漏電による火災。

設備の損傷。

地震の後に起こる「二次災害」が、さらに被害を大きくすることがあります。

建物を見るときも、壁や屋根だけではなく、ガス設備や電気設備、避難経路なども含めて考えることが大切だと改めて感じました。

保安点検は「コスト」ではなく命を守る仕組み

私がイオンの爆発を見て思う事。

多くの人が往来する建物には消防設備やエレベーター、ガス設備など、さまざまな法定点検の義務があります。

オーナーにとっては費用負担に感じることもあるでしょう。

しかし、こうした点検は書類をそろえるためのものではありません。

命を守るための仕組みです。

普段は何も起きないからこそ、その大切さを忘れてしまいがちですが、災害はその意味を改めて教えてくれます。

旧耐震という現実

今回も古い木造住宅や歴史ある建物の倒壊が報じられています。

もちろん、「古い建物=危険」という単純な話ではありません。

適切に耐震補強されている建物も数多くあります。

ただ、1981年以前の「旧耐震基準」で建てられた建物は、現在の耐震基準とは設計の考え方そのものが違います。

日本は阪神・淡路大震災、東日本大震災、そして熊本地震など、数え切れないほどの災害を経験し、そのたびに建築基準を見直してきました。

今の建築基準法は、多くの教訓の上に成り立っています。

だから私は築年数を見るとき、「古いからダメ」と考えるのではなく、「どの時代の基準で建てられ、その後どんなメンテナンスや耐震補強が行われてきたのか」という視点を大切にしています。

高速道路は「壊れた」のではなく「守った」のかもしれない

今回、高速道路の接続部分が外れた映像を見て、「欠陥工事ではないか」というSNSの声も見かけました。

しかし、私はそうは思いません。

阪神・淡路大震災では、高架橋そのものが倒壊し、多くの尊い命が失われました。

その教訓から、日本の橋梁技術は大きく進歩しています。

今の橋は、「絶対に壊れない」ことを目指しているわけではありません。

巨大地震のエネルギーを受け止めながら、橋桁が落下しないようにしたり、特定の部分が先に変形して力を逃がしたりと、「壊れ方」をコントロールする考え方が取り入れられています。

つまり、見た目には壊れているように見えても、それが人命を守るために想定された壊れ方である可能性もあるということです。

建築も土木も、最優先に考えているのは「建物を守ること」ではありません。

「命を守ること」です。

熊本城の石垣が語る歴史

熊本城の石垣も大きな被害を受けました。

10年前にも熊本城は大きな被害を受けましたね。

確か10年前の熊本地震の再建計画の途中だったと思います。

文化財を守ることと、安全性を高めること。

この両立は決して簡単ではありません。

しかし、400年以上前に築かれた城が、巨大地震を受けながらも今なおその姿を残していること自体、日本の先人たちの技術の高さを物語っているとも感じます。

 

沖縄の首里城も火災で焼失して今年復活します。
ここにも最新の防災技術がふんだんに取り込まれていると聞きます。

災害のたびに失われるものもありますが、そこから学び、未来へ技術をつないでいくこともまた、日本の建築文化なのだと思いました。

都市計画は命を守るインフラ

地震や火災は止められません。

でも、被害は減らせます。

道路を広げる。

木造住宅が密集する地域を改善する。

避難場所を確保する。

消防車や救急車が通れる道路を整備する。

こうした都市計画は、普段は目立たない仕事です。

しかし、大災害が起きたとき、その価値がはっきりと現れます。

実際、日本では震災のたびに区画整理や防災道路の整備が進められてきました。

普段は

「道路が広くなった」

くらいにしか感じません。

しかし道路の整備が完了していると

災害時には、

消防車が入れる。

救急車が入れる。

延焼を防ぐ。

避難できる。

こうした大きな意味を持ちます。

「何も起こらなかった」ことこそが、優れた都市計画の成果なのかもしれません。

家は資産である前に、命を守る器

不動産の仕事をしていると、価格や立地、資産価値ばかりが話題になります。

もちろん、それらも大切です。

でも今回の地震を見て改めて思いました。

家は資産である前に、家族の命を守る場所です。

建築基準法も、耐震基準も、都市計画も、保安点検も、そのすべてが「命を守る」という一つの目的のために改良され続けています。

私たち不動産業者も、家を「売る」「買う」だけではなく、その建物がどんな歴史を持ち、どんな性能を備え、家族を守れる家なのかを伝えていくことが、大切な役目なのだと改めて感じました。

 

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この記事を書いた人
株式会社REGATE 金城 貴士

沖縄県南部地域の不動産売買に関する事を思うままに書いています。
お孫さんの代までお付き合いできる不動産屋さんとして「紹介率No1」を目指します。
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