こんにちは!
(株)REGATEの金城です。
沖縄では県知事選挙が近づき、ニュースやSNSでも話題が増えてきましたね。
候補者の政策だけでなく、「保守」「リベラル」という言葉を目にする機会も多くなっています。
政治の話になると意見が分かれやすいので、このコラムでは誰が良い悪いという話をするつもりはありません。
ただ、不動産の仕事をしていると、「保守」と「リベラル」という考え方は意外にも身近なところに存在していることに気付きます。
今日は少し違った視点から、不動産を見てみたいと思います。
ものすごく簡単に言えば、
保守は「これまで築いてきた制度や権利を大切にする考え方」。
一方でリベラルは「社会の変化に合わせて制度を見直し、弱い立場の人も守ろうという考え方」。
もちろん実際はもっと複雑ですが、大まかにはこんなイメージです。
そして、この二つの考え方は実は不動産の世界にも数多く存在しています。
以前、このコラムでも所有権の歴史について触れました。
自分が購入した土地や建物は、自分で使うことも、貸すことも、売ることもできる。
これが所有権です。
言い換えれば、
「自分の財産は自分のもの」
という考え方ですね。
契約を守り、財産権を尊重する。
この考え方は、保守的な価値観と非常に相性が良いと言われています。
不動産売買という仕事そのものも、この所有権がしっかり守られているからこそ成り立っています。
一方で、借地権や借家権は少し違います。
土地は地主さんのもの。
それでも借りている人の生活を守るため、地主さんであっても簡単には契約を終わらせることができません。
つまり、
所有者の権利だけではなく、
そこに住む人の生活も守ろうという制度です。
これは社会的な配慮や居住の安定を重視する考え方が色濃く反映されています。
以前お話しした「借地権が100年以上続いてきた理由」も、まさにこのバランスを取るためでした。
だからといって、日本の不動産制度が保守一色なのかというと、そうではありません。
所有権は強く守られています。
でも借りる人も守られています。
自由に土地を使えるようでいて、都市計画法や建築基準法という制限もあります。
利益の再分配という名目の固定資産税もありますし、用途地域によって建てられる建物も変わります。
つまり、
「完全に自由」でもなければ、
「すべて行政が決める」わけでもない。
長い歴史の中で、その時代ごとの課題に合わせながら、少しずつ制度を積み重ねてきた結果が、今の日本の不動産制度なんです。
例えば地主さんの立場で考えれば、
「自分の土地なのだから、自由に使いたい。」
という考えは自然なことです。
一方で借りている人からすれば、
「突然出て行ってくださいと言われたら生活できない。」
これもまた自然な考えです。
どちらか一方だけを優先すると、もう一方が困ってしまう。
だから法律は、その間でバランスを取り続けています。
不動産の制度は、「どちらが正しいか」を決めるものではなく、「どう折り合いをつけるか」を考え続けてきた歴史なのかもしれません。
県知事選挙では、保守やリベラルという言葉がたくさん飛び交います。
普段は政治の世界の話だと思って聞いている言葉ですが、実は私たちが毎日扱っている土地や建物にも、その考え方は少しずつ息づいています。
「所有権を重視するのか。」≒保守?
「住む人を守るのか。」≒革新?
そのどちらかではなく、その両方のバランスをどう取るのか。
そんな視点で不動産制度を見てみると、今までとは少し違った景色が見えてくるかもしれません。
政治の話題は意見が分かれやすいものですが、不動産という身近なテーマを通して考えてみると、「制度には必ず理由がある」ということを改めて感じます。
さて、書いてて掘り下げたくなったので私のコラムをいつも読んでくれる方に刺さるかもしれないテーマで
「固定資産税は保守かリベラルか?」
「都市計画法は自由を制限しているのか?」
ということにも今後触れていこうかと思いますw
では~。