こんにちは。
㈱REGATEの金城です。
本日のコラムテーマ
不動産実務のお話~賃貸仲介編~
です。
本日は不動産実務シリーズの賃貸仲介をクローズアップしてみます。
不動産業の業種の中には仲介(ちゅうかい)というジャンルがあります。
仲介について調べてみると「第三者の間に介在して紛争や和解に尽力すること」と書かれています。
簡単にいえば人と人の間に立って話をまとめる人ですね。
売買にも賃貸にも仲介業務はありますが、仲介は第三者の物件にお客様をくっつける(成約させる)のがメインの仕事で“在庫というものが無い”ことが特徴的です。
この在庫がないという手軽さもあってか、賃貸仲介で独立開業する人も多い気がします。
ちなみに賃貸“管理”会社とも違って入居者の対応もほぼ無いため、一般の方には何をしているかよくわかりにくい存在かもしれません。
そこで
賃貸仲介専門の不動産屋さんって何しているの?
不動産屋って毎日パソコンの前で何してるの?
という疑問にお答えすべく実際に賃貸仲介の営業マンは何をしているのか?
という事を赤裸々に綴ってみようと思います。
今回は不動産業界に興味があって転職したいな~という人に参考にしてもらえるような内容だと思います。
私の経験則と偏見が含まれますが特定の人物がいるわけではありません。
※たまにコラムを読んで
「私の事を言っている・・・」
みたいな自意識高めの方がいるみたいですがご安心ください。
全て架空の人物です。
私が不動産業に従事したての頃に入社したのが賃貸仲介会社でした。
(その前には1Rマンションのゴリラの檻の中に居ました)
東京都港区の賃貸仲介の業者さんに面接後すぐに採用をもらい実務を教えてもらう事一カ月。
早々に一件目のご案内と契約を頂いてお引渡しまで済ませることができました。
するとADという見た事のない条件がついてきました。
「AD=広告料」といってオーナーさん側から頂く手数料みたいな感じです。
※AD100=家賃一か月分
AD50=家賃半分
AD200=家賃の二倍
という感じで表記されています。
あの頃は主に大手ファンド系の所有物件にはADが付いているのが当たり前で、個人オーナーさんはADを付けていなかった記憶があります。
私が成約した物件はADが300の物件で25万円の家賃。
借主さんからいただいた手数料25万円とAD75万円を合わせると
一件の成約で100万円の手数料が貰えたことになります。
法律上賃貸の仲介手数料は家賃の一か月分が上限ですが、
東京などの激戦区では仲介業者をやる気にさせるためにADという文化が生まれたらしいです。
ADとしてそのまま業者が受け取らずに借主さんに転嫁して礼金OFFやフリーレントに転用することも可能なのでAD付きの物件は流動性が高かったのを覚えています。
この港区の賃貸仲介会社さんはこのAD付きの物件をメインに取り扱う会社でした。
ここからはこの港区の賃貸仲介の会社でやっていた実務を紹介します。
この会社の特徴は他社さんが掲載する様々な物件情報を集めまくって片っ端からネットに掲載することをメインとしていました。
社長曰く港区の賃貸物件の総合デパートみたいな感じを目指していました。
朝から晩まで他社さんの情報を片っ端から集めて
「ご紹介させていただきます!」って伝えたのちに自社のHPとポータルサイトに掲載。
基本的な業務がこの物件を出しまくるいわゆる「物出し(ぶつだし)」という作業。
新規募集の物件を見つけたら外観と室内の写真撮影。
間取り図を添付してネットに載せるという作業の繰り返し。
他社さんと比べても3~5倍くらいの物件数を載せていたと思います。
他社を圧倒する新着物件の掲載スピードが売りの会社で、数多くの情報を集める事で集客をするという戦略でした。
また、外観画像や室内画像も晴れた綺麗なものしか乗せません。
写真撮影専門のスタッフと物件情報を集めるだけのスタッフも常駐していました。
当時このネット集客の戦略に掲載スピードと画質のクオリティを求めていた会社は他になかったと思います。
港区の賃貸物件の取り扱い数と画像の綺麗さでは他社を圧倒していたのでかなりの成果を出していました。
※綺麗な画像があるだけで他所よりもクリック率が高くなることを教えてもらいました。
日本一家賃が高いエリアでの賃貸営業。
対応するお客様は一流企業の役員や芸能人。
アナウンサーやスポーツ選手なども多いし、中には政界の人もいました。
先に紹介したAD300の私の最初のお客様は某有名ボーカルグループのメンバー兼プロデューサーで、25万円のお部屋を楽器置き場として借りていただきました。・・・今考えても贅沢な使い方です。
余談ですが高額賃貸の仲介をしているとあることに気が付きました。
今考えれば当たり前なのですが
「高額の家賃を支払う人ほど人当たりがいい」
という事です。
当時20代の調子に乗っている若造の私に対してもクレームなどはほぼ皆無。
高い手数料を貰えるのにクレームが少ないという高コスパの業態でした。
数多くの物件に触れることでいつの間にか地理や物件の特性などにも詳しくなっていき、物件や地理に詳しくなるにつれて営業成績も上がっていくという感じでしたね。
物件相場や地理に詳しくなると数字が伸びるのは不動産屋であればどのジャンルでも共通している気がします。
港区の会社で賃貸仲介の営業を学んだ後は、ご縁があって世田谷区で不動産業を立ち上げる社長のお手伝いをすることになり、世田谷区池尻を拠点に営業をすることになりました。
先に述べた会社さんは港区に特化することで収益を出すことができていましたので、池尻を中心に渋谷区、目黒区の東横線と田園都市線を中心にしたエリアでも同様の戦略がハマると思っていました。。。
ここでも創業してからの半年間は物件数を集める事に必死で売り上げよりも物件情報を集めることに集中。
だんだんと反響も出始め成約も出てき始めた頃に港区の会社のような「数とスピード戦略」にシフト。
港区の時の同期の営業マンも参入してくれて意気揚々と営業活動に精を出していました。
・・・ここから現実の厳しさを思い知らされました。
世田谷や渋谷、目黒も結構な高額の賃貸物件はあることにはあるのですが港区と比べると全然足りません。。。
高額賃料の比率が違っています。
AD付きの物件も港区と比べると少なく営業一人が売り上げる仲介手数料が雲泥の差でした。
それでも物件情報を集めてネットに掲載。。。
反響があればご案内と契約。。。
日々ばたばたと物件に追われ、数字を挙げることに必死でした。
賃貸仲介は物件を探しているお客様と空室の物件を繋げることがメイン業務。
港区と世田谷のように賃料の差はあってもやっている業務は同じです。
つまり、同じような作業量で仕事をしていては圧倒的に世田谷の方が数字が足りないんです。
売り上げの感覚で言うと港区に比べると世田谷区は1/3くらいのイメージです。
家賃が安いという事ではなく高額賃貸の比率とAD物件の比率でこんなに差が出てしまっています。
この時の私はスピードで差を埋めるしか方法は思いつきませんでした。
賃貸仲介は管理会社と違って入居者さんとのやり取りはほぼありません。
入居させるまでが仕事なので物件を探している人を捕まえて空室に案内して気に入ってもらえれば成約という流れです。。。
管理会社のように管理費という固定収入が無いので毎日が不安定です。
更に日々の売り上げを追いかけ続けないと確実に翌月以降の売り上げが下がります。
忙しいからと言って目先のお客様をないがしろにすると数字として自分に跳ね返ってきます。
問い合わせがあれば夜でもお構いなしに対応しないとすぐに他社に取られてしまいます。
必然的に休みという概念は無くなっていきました。
当月がよくても翌月はゼロからのスタート。
その日その場ですぐ契約というケースは100件に一件あるか無いか。
毎月毎月コンスタントに数字を残すためには一期一会の問い合わせを数多くこなさないといけません。
初見のご案内で物件が見つからなくても「自分を気に入ってもらえれば」翌週以降のご案内でそのうち成約になります。
毎回毎回初見のお客様を成約するお客様になるまで育てるというイメージです。
お客様の家族構成や趣味趣向、希望のエリアと家賃、ペット飼育の有無や子供の進学先などを覚えてその方に合った物件を毎日探す。
ネットで新着情報を見つけたらメールや電話で新着の報告と内覧の希望を確認。
可能性が薄そうな方だからと案内で手を抜くと絶対に数字が落ちるので、毎回毎回全力営業を心がけていました。
世田谷でも港区でも賃貸仲介がやることは一緒。
翌月、翌々月の数字を作るために目の前の物出し作業と問い合わせ対応、そして追客業務。
本当に自転車操業みたいな毎日を送るのが賃貸仲介の営業マンです。
というか賃貸に限らず売買でも一期一会を大切にしない目先の数字を追う人間は大成しませんね。
毎月リセットされる数字をずっと追いかける日々。
そんな賃貸仲介で必要な能力は以下になります。
・細かいレスポンスとスピード
・一度会ったお客様をずっと追いかける追客力
・物件の把握力(空き物件がどこにあって家賃がいくらかを覚える)
・身だしなみ(賃貸でなくても必須です)
・コミュニケーション能力
特に細かいレスポンスとスピードはどの会社でも通用しました。
新人でもすぐに確認&すぐに返答することでお客様を味方につけることができます。
不動産業界はやることが煩雑になって仕事を後回しにしがちな営業が多いので、すぐやるだけで他と差別化できます。
これは忙しければ忙しい業界ほど当てはまるかもしれません。
逆に賃貸仲介に向いてない人の特徴はこちら
・目の前の仕事を後回しにする
・自分のスケジュールを優先しがち
・身だしなみがおかしい(不潔だけでなく、TPOに合っていない)
・他社とうまく付き合えない(物件の紹介などができなくなります)
・休みを欲しがる
・目先の金額(高い賃料やAD物件)だけを追いかける
理由は解説するまでもないと思います。
賃貸仲介に向いていない人というよりは営業職全般に向いていないと言える事かもしれませんね・・・
今回は東京で賃貸仲介の会社に居たときの記憶を手繰り寄せながら書いたので現在は変わっているかもしれません。
また、沖縄では賃貸管理会社の業務は知っていますが賃貸仲介専門の会社さんの内情を知らないので、沖縄で賃貸仲介の営業を検討している方にはあまり参考にならなかったかもしれません。
でも、不動産業の営業をする上で先に述べた必要な能力と向いていない人は全国共通かと思います。
不動産業の営業職を目指す方。少しは何かのヒントになりましたか?
あなたの就活に有利になれば幸いです。
また、宅建の資格を持っているだけで優遇されるケースも多いと思います。
次回は「売買仲介」について掘り下げて書いてみます。
こうご期待!
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では~
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