不動産業界の
古い「枠」を取り壊して、
新しい「門」となる。
It will be a new "gate" by demolishing the old "frame" of the real estate industry.

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14
July
賃貸借契約も慎重に・・・

こんにちは!
㈱REGATEの金城です。

本日はとあるお客様からのご相談事例のご紹介。

売買専門の弊社ですが、最近賃貸契約のアドバイスをする機会がありました。

賃貸管理会社の経験もあったのでいろいろと思う事がある案件になりました。

 

同じようなケースで誰かが少し困った時に、ネット検索をしたらこの記事がヒットして参考になればいいな~という内容です。

小難しい内容にしたくなかったので、今回はドキュメント形式でお送りします。

 

ちなみに登場人物などはすべて架空です。

 

 

 

◆着信アリ・・・

 

 

梅雨の大雨が続くある日、一件のラインが鳴った。

ピコ~ン♪

お、一年前に中古住宅を購入してもらった山田さんだ。
どうしたんだろう?

 

メッセージを開く。

『金城さん。少し困ったことがあって、お時間がある時にお電話いただけませんか?』

う~ん。。。不穏。。。いやな予感しかしない。

 

 

 

ちなみに雨の日とか台風の時にお客さんから着信がある時の私の表情はコレ。

 

 

こういう時の“相談”って物件に何かあった時の確率が高い

不動産屋としての危機管理アンテナがビンビン立っている。。。

 

漏水か?排水管のトラブル?擁壁の崩れ?床上浸水?
でも引き渡しから一年経過しているし瑕疵の責任とかも無いし・・・

 

頭をフル回転するが何が起きているかを知らないと何も判断できない。

 

とりあえず電話してみよう。

「もしもし!山田さん!どうされました???」

こういう時はできるだけ明るく元気に電話をする。

「あ、金城さん。お忙しいところすみません。お電話ありがとうございます。。。」

だいぶ暗い感じのトーン。
やはり大雨によって何か起きたのか・・・

 

嫌だな・・・

軽いトラブルだといいけどな・・・

 

 

 

◆退去要請

 

 

「実はですね。私、去年の末で職場を退職して今は個人でお店を立ち上げたんですよ」

 

あ、山田さんは確か大手の飲食店の料理長か何かだったはず。
いつかは自分のお店を持ちたいと言っていたな。

『独立するのは住宅ローンの融資を受けた後がいいです!住宅購入前に独立したら家買えませんよ!

って意気揚々とアドバイスした記憶がよみがえる。

な~んだ♪新店オープンのご連絡かよ!
漏水関係じゃない♪よかったよかった!

 

「金城さんにも早くオープンの連絡をしたいと思っていたんです」

「そうなんですね!おめでとうございます!場所はどこですか?今度家族でご飯食べに行きますよ!」

安心した反動でめちゃくちゃテンションが高くなる。

 

 

「・・・ありがとうございます。是非お越しくださいと申し上げたいんですが・・・」

 

あれ?山田さんのテンションが低いままだ、、、。
あ、そか!漏水じゃないからって勝手にテンションが上がったけど「悩みがある」ってラインしてきた事を一瞬で忘れてしまったw

 

「実は今の店舗は居抜き物件で3ヶ月前に契約してようやく先月オープンしたんです。でもオーナーさんが物件を売却したいから購入するか出ていくかの二択を選べって言ってきていて・・・。
居抜きとはいえ相応のリフォームをしましたし、オープン準備のチラシとか新聞広告とか、アルバイトも3人雇ったので初期投資は1000万円くらいかかったんですよ。。。。
ようやく客足も安定してきたとこなのに。。。
契約してすぐにこんなこと言われて困惑しています。
こんなケースってよくあるんですか?」

 

おぅ。。。漏水ではないけど中々ヘビーな出来事。

 

 

◆契約書の確認

 

ちなみにこんなケースはよくはないですw

ていうかこんなことが頻発したら不動産なんて安心して借りれませんwww

 

「え~っと。よくある事では無いんですけど・・・契約書を見てみない事には何とも言えませんが、ちなみにこれはオーナーさんから直接言われています?管理会社さんが言ってきていますか?」

「オーナーさんから直接きています。」

 

オーナーさん直か。な~んだ♪じゃあ管理会社さんに間に入ってもらって一件落着やん♪
管理会社がオーナーさんを説得するっしょ♪
「契約したばかりでそんな自分勝手な無茶な要望だしたら顧客の信用失いますよ!」ってね。

まあ、オーナーさんが物申すことが出来ないくらい大物だったら管理会社は何も言えないだろうけどwww

 

「あ、でしたら一度契約をした管理会社さんに話したほうがいいと思いますよ。『オーナーさんが急に無茶な要望を出してきて困っている』って・・・」

「それがですね、オーナーさん自身が不動産屋さんで管理会社もこのオーナーさんという感じなんです。」

おぉぅ。。。業者オーナーの自社物かよ。
てか宅建業者だし、こんなに横暴な要望よく出せたな。

でも相手が宅建業者なら“大物オーナーで管理会社が言いなりになっているパターン”よりは全然マシかw

 

「あ。。。そうなんですね。その業者さんのお名前って教えていただけますか?」

「東大建宅です。」

あ、、、なるほど。東大さんね。

最近聞いた同業者さんの話では資金繰りがキツイって話だったな。
なんか酒癖と女癖の悪い社長が散財してて、主力の営業マンが抜けちゃって売り上げがガタ落ちでピンチって聞いた気がするけど。。。

でもいくら何でも賃貸契約したばかりの店子に「買うか出ていくか選べ」ってのは無理があるよな。解約予告期間とかどうなってるんだろ?普通借家契約か定期借家契約かによっても結論が違ってくるし、、、
ただ、貸主だし宅建業者だしいくら何でも法律を無視した退去要請はしないでしょ。。。と信じたい自分がいるwww

 

「山田さん。とりあえず契約書を確認してもいいですか?FAXでもメールでもいいので一度内容を見せてもらえないとアドバイスが出来ないので」

 

 

◆ただの普通借家契約だった

 

賃貸借契約書とは。契約に必要なもの(書類)・流れ|チューリッヒ

その後、山田さんから送られてきたメールに添付された契約書は「普通借家契約」で宅建協会のフォーマットをそのまま使用したやつ。
なのでしっかりと一般的な借家人保護の内容が書かれている。

退去通告も6カ月前だし、オーナーからの退去通告には正当事由が必要だし、更新拒絶や退去要請に関する特約も無し。
どこをどう見てもオーナーから断るのはハードルが高いとされる一般的な内容だ。

平成10年築の店舗なので老朽化による建て替えも主張できそうにないし、近隣相場よりも著しく安い賃料での契約というわけでも無いから賃料不相当の訴えも難しい。

契約の目的も飲食店となっているから、契約内容と利用方法が違うという言い分も使えない。

もともと飲食店をしていたテナントっぽいし、今の山田さんの飲食業を理由に退去をさせるなんてミラクルはなかなか使いにくそうだし。。。

しかし東大建宅さんは立退料を支払えるだけの資力あるんかな?
資金に困っていきなり売りたいっていって無茶言うくらいだから無いか・・・

こりゃ契約書を見た感じでは退去させることはできないだろうな・・・

契約時に定期借家契約にしていればもう少し追い出す時に楽なのにな

おっといつの間にか退去をさせる目線になってしまったw不動産屋の悪い癖だwww俺のバカバカ♪

 

「山田さん。契約書を拝見したところオーナーさんの勝手な都合で退去させることはできない内容なので、原則として退去に応じる必要はありません。また、山田さんが買取る事も出来ないならそちらも断ってもいいです。ただし、抵当権が行使されてしまってオーナーチェンジになった時は6カ月以内に追い出される可能性もあります。

あと、可能性は低いんですが、オーナーさんが主張する退去の理由が判例等に照らし合わせて正当事由に該当する場合は出ていく必要があるかもしれませんけど。。。

あと、短期間の解約による損害の補償などが一切書かれていないので、もし万が一オーナー都合で退去しないといけなくなってしまったら、お店のオープンに要した費用とか営業損失とかを請求できるかもしれませんね。

そこから先は弁護士さんとかにお願いする事案になります。

ただ、状況を考えると今後は一般的なオーナーチェンジ物件として売り出されるはずなので、新しいオーナーさんに変わる可能性は高いと思いますよ。」

 

こんな感じでごく当たり前のアドバイスをしてあげた。

 

後日、予想通り東大建宅さんは廃業し新しいオーナーさんに変わって、賃貸借契約は内容を引き継ぐという「普通借家契約の引継ぎ」で話が進んだようだ。

 

 

 

◆賃貸契約も慎重に

 

 

近年の宅建業法の改正で定期借家契約が多くなってきて、更新の拒絶がしやすくなった昨今。不良入居者の立ち退きなどがしやすくなりました。←コレが宅建業法改正の目的ね。一昔前は追い出したいけど追い出せなかったんだから・・・

 

ただ、滅多にないですがこのあおりを受けて善良な入居者さんが悪い宅建業者さんとかオーナーさんに追い出されてしまうというケースも耳にするようになりました。

 

宅建業者であるにも関わらず「普通借家契約」を交わし、短期間で退去をさせようと思った今回の東大建宅さんのようなケースもあります。

また、途中で気にかけた「管理会社が物申せない大物オーナーさん」の場合だと、管理会社は入居者の味方をする可能性は限りなく低くなります。ネットとかでよく物議をかもして「不動産屋は味方してくれない!」っていうのはこのパターンの場合もよくあります。

間に入る不動産屋さんも挟まれて苦しいんですけどね・・・

 

売買契約の場合はとても大きなお金が動くので消費者側も慎重になる人が多いんですが、賃貸借契約だとどうも契約の内容を把握せずに印鑑を押してしまう人が後を絶たないんですよね。。。

契約書に書いてあることを後から「聞いていない」「知らなかった」って言って主張するのは、マクドナルドに行って「和食無いのかよ!」って言っているようなもんです。(違う)

トラブルが起きた時には契約書の記載内容がとても重要な証拠になります。
賃貸借契約でも慎重に内容を確認することをお勧めします。

 

 

最近、今回の相談のように過去に取引のあったお客様から様々なご相談を受ける事が多くなってきました。

 

「近所の頼りになる不動産屋さん」として少しは根付いてきたという事でありがたく思います。

長くなってきたのでそろそろ終わりにします。

この記事が退去で困っているどこかの誰かの役に立つといいな~

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では~

 

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この記事を書いた人

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