不動産業界の
古い「枠」を取り壊して、
新しい「門」となる。
It will be a new "gate" by demolishing the old "frame" of the real estate industry.

BLOG
6月1日
2022
不動産業界のオープンデータ化には問題が山積みでした。。。

こんにちは~
㈱REGATEの金城です。

 

本日のコラムは
不動産業界とオープンデータ
について沖縄の不動産売買専門業者としての視点を交えながら考えていきたいと思います。

 

今回の内容はテーマが大きすぎて、今後の不動産業界の方向性を考えている方には少しだけヒントになるかもしれないけど、結局最後まで読んでも何を言いたいのかわからない、という結末になるかもしれない内容ですw

 

何言っているかわからない」と上司・同僚に言われたら<話し方の秘訣> | MA-ハックオンライン

 

 

いつものごとく私の主観と偏見が多分に盛り込まれていますのでご容赦ください。
一部内容は同業者さんに怒られてしまうかもしれないです

 

 

オープンデータとは?

 

 

まず「オープンデータ」ってご存知ですか?
読んで字のごとくオープンなデータのことですが、誰もがアクセスできるデータのことを指します。

 

 

オープンデータの定義としては
・誰もが利用(加工・編集・再配布など)ができる
・営利・非営利に関わらず二次利用が可能
・機械判読ができる
・無償で利用可能

という点です。

 

オープンデータの説明は下記の動画に丸投げしますw

 

沖縄の不動産業界は東京などの都心部に比べると何周か遅れてテクノロジーを取り入れる傾向にあるので、この動画で解説しているように頭の柔らかい東京のベンチャー企業さんたちに率先して取り組んでいただいて、地方までどんどん波及させていってもらえる事を期待しています。

 

 

沖縄の不動産事情の不透明性とレインズ

 

 

インターネットの普及によって情報化社会と言われて久しい世の中になりました。

不動産“以外”の業態では5Gの運用やビッグデータの活用が促進される世の中になってきましたが、不動産業界では遅々として改革が進みませんw

いまだにFAXが横行して紙ベースの情報媒体でやりとりをする業者さんがたくさんいます。

 

この不動産業界のビッグデータといえば言わずと知れたレインズ(不動産流通機構)なんですが、、、

 

何を隠そうこのレインズがオープンデータ化をする上で障壁となっているんです。。。

その理由を深堀りするためにまず、沖縄のレインズ事情を見てみます。

 

これは有名な話ですが、沖縄の不動産屋さんはレインズに物件登録をしない業者がほとんどです。
多分大半の人が宅建業法違反なのを承知で登録していません。
いや、レインズの存在を知らない人もたくさんいr

 

宅建業法を違反しながらも登録しないことに正当性なんてあるのかというのは置いといて、沖縄の業者さんが登録をしない理由については以下のような感じらしいです。

 

 

・みんなが登録しないから自分だけ情報を公開するのがばからしい
>みんなで渡れば怖くないという状況でしょうか?業法違反を承知で登録していません。登録しない人がマジョリティ(多数派)という状態ですので、逆に真面目に登録していたら「え?なんでレインズ登録すんの?珍しいね。何か得するの?」と聞かれてしまいます。・・・いや、得とかじゃなくて法律ですから。

 

 

・沖縄の物件を登録して公開すると本土の業者が客だけ送ってきて手数料が分かれなのが割に合わない
>他都道府県の業者さんはお客さんを送るだけで、現地案内や接客などは全てこっちでやるので労力のバランスがおかしい。という理由から登録しなくなったと聞いたことがあります。

沖縄の業者からすると本土の業者さんは大型案件の時に湧いて出てくる「この話聞いたから1%ちょうだい」って言ってくるブローカーおじさんたちと一緒だということですね。なのでこれは一理ある気がします。

 

・みんなが登録しないから自分も情報を得られないし、意味がないじゃん
>自分だけ登録するメリットが見出せなくて、みんなして登録しない流れがどんどん加速してしまっています。
これ、登録をしないことによる悪循環ですね。

実際のところ沖縄の物件をレインズで探すことはかなり困難です。というか情報がほとんどありません。。。

 

・情報を公開するとお客さんを他社に取られてしまう。
>沖縄に限らずだと思うんですが、物件情報の抜きあい(オーナーさんの奪い合い)が至る所で多発しています。

エンドユーザーさんに情報を出したくないという囲い込みの意味合いよりも、同業者対策という意味合いが強い気がします。

 

以上。上記が沖縄の不動産屋さんがレインズに登録しない代表的な理由だと聞きました。

こんな感じでただでさえ情報が不透明な不動産業界なのに、さらに情報が流通しにくいのが沖縄の不動産業界なんですね。

 

 

中にはポータルサイトに物件情報を載せるのはいいけど、地図も画像も一切載せないという強者もいます。

物件をアピールする文言やキャッチコピーすら書いていない物件もあります。

画像も地図もなく、物件の面積と金額だけが書かれているようなページを見ると誰が得するのだろう?時間をかけて入力して誰に見せたいんだろう?という禅問答のような感覚を持ってしまいます。

 

ビッグデータとかオープンデータとか云々を言う前に解決しないといけないことがてんこ盛りです。。。

 

 

なぜレインズの公開に反対する?

 

沖縄のレインズ登録しない文化はローカルの些細なことなので(違う)沖縄の情報封鎖問題はここで一旦終了します。

 

さて、ここからは全国的な動きに目を向けます。

オープンデータ化と情報流通促進の話題の時に毎回取り沙汰されるのがレインズの一般公開です。

レインズの一般公開についてはずっと議論され続けていますが、なぜレインズの公開を反対するのかを考えてみました。

 

反対しているおじさま達の声を分解してみると

レインズ情報を一般公開してしまうと、他社の物件を客付けすることに特化している業者さん(いわゆる客付け専門業者)が淘汰されることに繋がるじゃないか!しかもお客さんからの問い合わせが激減してしまう!という考えが根底にあるみたいです。

 

要は、レインズの情報公開をされるとブツ元になってる業者さんに直接エンドさんが問い合わせできてしまうので客付け業者が不要になる。という事態を懸念しているんですね。

 

でも単純にレインズの公開がされたとしても本当に客付け業者はいなくなりますかね?

現に私のところには
「この他社さんの物件、ネットで見つけたんだけどどうかな?」
「金城さんの方で調べてこの業者さんとの間に入ってくれませんか?」
という依頼もよくあります。

 

ブツ元だからって広告をしっかりして集客しているわけでも無いし、ましてや業者売主になる時は客付けを知り合いに全部任せるという方もいます。

また、大手だからって担当者が絶対安心できるとは限りませんし、元付だからって不動産の調査が完璧ってことはあり得ません。

 

なので何度も物件を案内したり、丁寧に広告をしてくれる業者さんを信頼する人が増えてきています。

その信頼関係ができている業者・担当者に契約を受け持ってもらいたいというお客様の意見は至極当たり前のことだと思います。

 

厳しい言い方をすればレインズの一般公開によって、客足が途絶えて困るくらいの業者さんはそもそもお客様に必要とされていないという事なので早く引退してくれればいいのにと思います

 

レインズを公開することで業者同士が物件情報を共有できなくなるのであれば問題も生じそうですが、一般ユーザーさんに公開することを拒むのは不動産屋の保身でしかありませんよね。

 

う〜ん。ここにもオープンデータを討論する前に解決しないといけない問題がありましたね。。。

 

 

今レインズを公開したら?

 

 

また、仮にレインズが一般の人に公開されたとしても大きな問題があります。

 

正直なところ、今の段階でレインズを一般公開してもほとんどの人が使いこなせないんじゃないか?というクオリティですwww
検索するのも物件を絞り込みをするのも一般のポータルサイトのクオリティに到底敵いません。

 

なんなら、「よくこんなんで希望物件を検索できるね?不動産屋さんすごい!」って褒められると思いますw

 

また、レインズに登録されている情報は虫食い状態です。

一般の人がその情報から物件の良し悪しを選別するのは難しいと思います。
つまり、現段階ではレインズに情報を登録する業者がちゃんと入力をしないのでオープンにしてもあまり意味がないんです。

 

ここまで読んでみていかがでしたか?
不動産業界をよりよくするために不動産のオープンデータ化を目指したいのに、それ以前の問題が山積みなことがわかって来ましたね。

 

沖縄でも全国でもオープンデータ化をする大前提で、不動産屋さんの意識改革が必要なことがわかって来ました。

不動産屋さんの意識改革か。。。

これが相当大きな障壁だな・・・

 

 

 

情報が透明化したらどうなる?今後の展開は?

 

不動産屋の意識改革という壮大なテーマは宅建協会の偉い人に任せるとして、

もしも諸々の問題が解消したと仮定し、不動産情報の透明化が進んだらどうなるんでしょうか?

ここでオープンデータ化が可能になった不動産の世界を想像して見ます。

 

まずエンドユーザーのメリットが大きく増えますよね。
・不動産情報を多く取得できる
・業者の囲い込みが無くなり、公正な取引が期待できる
・価格の適正さが見えるので不当に高すぎたり安すぎる取引が無くなる
・情報の不透明さを利用して利益を中抜きする業者がいなくなる

など、考えれば様々なメリットがあります。

 

ちなみに私が勝手に思う「不動産情報がオープンデータ化された世界」は以下のような感じです。
※細かい設定なども考えていますがあくまでもイメージを共有するためなので詳細の説明は省略します。

 

誰もが情報を当たり前に取得できるので「囲い込み」で情報を隠そうとする業者は居なくなります。

業者による囲い込みが無くなると流通速度が増し、物件の成約率が上がります。逆に高くつけすぎた価格の物件の売れ残りが目立つようになります。

売れ残りにならないようにするには「適正な価格設定が必須」となります。

適正価格を見極めるために市場の価格に沿った値段設定になり、健全な取引が・・・

 

・・・あれ?宅建業法の基本のような気がしますね。

不動産業者を介在させることで宅建業の基本ができなくなってしまっているという事なのか?www

問題点が何なのか分からなくなってきたw

卵が先か鶏が先か・・・

 

 

話が逸れそうなので戻します。

 

 

取引データの民主化

 

データの民主化をするとどうなるか?という私の疑問を解消するために、弊社が少しでも不動産の価格を一般公開できないかと考えて作ったサイトがあります。

※現時点では沖縄県南部のニッチなエリア限定

完全自動のAI査定
↑沖縄県南部の不動産の価格を調べたい方はお気軽にご利用ください。

 

私が理想とするイメージでは、日本中や世界中の不動産の物件価格の参考値が誰でも入手できて、売主も買主もそれを基準に売買を検討できる市場が出来上がる事が理想だと思います。

 

1.まず、売主が価格を参考に売値を決めて物件情報を公開することができるようにします。
この不動産情報は誰でもすぐに入手できるので

2.買主は
「その物件の価格が適正か?」
「法律的に問題点が無いか?」
「売買後にトラブルが起きないか?」
という点を信用できる担当者(不動産屋)に調査してもらうという感じになります。

3.まずは売りたい人と買いたい人のニーズがマッチしてから、調査に入ってもらう担当者を選ぶというイメージです。

 

売り出しの最初に業者というフィルターが無くなるので適正な不動産取引が横行することになります。

この構想は既存の業界には馴染みませんし
「理想論だ、きれいごとばかり並べて実現できない。」
と言われるのは重々承知ですw

 

でも既存の業界の風習のように情報を隠すことに奔走する業者さんたちよりはマシなのではないでしょうか?

 

まずは

「あそこに相談すれば適正な評価をしてもらえるよ」
「適正な評価と価格が分かったうえで売り出すから買主にも評判らしいよ」

という感じになればいいな~と妄想しています。

 

ちなみに創業以来ずっと集めている不動産取引情報をこんな感じでマップに落とし込んでいます。

※DEMOの為、販売業者名や成約価格などをデータを加工しています。

 

まとめとして

 

長くなりましたが今回の言いたいことをまとめると

 

・不動産業界は情報開示に逆行している場合ではない
・ビッグデータを利用する前にやらないといけない意識改革があった
・テクノロジーに抗わずに時流に乗って行ける業界にならないとそろそろヤバい
・情報が透明化されたときは既存の「隠す」手法は通じない
・そもそも不動産業者が要らなくなるんじゃない?

 

という事ですかね。

まだまだオープンデータまでの道のりは長く険しい不動産業界ですが、時代の流れが加速しているのであっという間に変革が起きると思います。

その時に不動産屋さんとして必要とされて皆さんにとって必要である存在になりたいと思いました。

 

私は「不動産屋」という概念が無くなってしまって、
専門能力を持った個人の宅建士だけが生き残る世界になるんじゃないかと考えています。

 

「世の中に必要とされる宅建士」
になれるように常にアンテナを張って変化していこうと思います。

 

今回の構想や妄想はあくまでも一例ですし、今後を考えている人の何かのヒントになれば嬉しいです。
こんな感じで大きな妄想を走らせながら「変化」していこうと思います!

 

沖縄県中南部の不動産の事なら「嘘」と「忖度」無しでアドバイス差し上げます!

では~

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この記事を書いた人

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お孫さんの代までお付き合いできる不動産屋さんとして「紹介率No1」を目指します。
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