不動産業界の
古い「枠」を取り壊して、
新しい「門」となる。
It will be a new "gate" by demolishing the old "frame" of the real estate industry.

BLOG
20
July
不動産実務の怖い話

◆ほんとにあった怖い話?

 

こんにちは。
㈱REGATEの金城です。

本日のコラムテーマ
不動産実務の怖い話
です。

 

夏なので怖い話を提供しようと思い筆を執りました。

 

不動産の売買仲介経験者はみんな大なり小なり怖いヒヤッとした体験していると思うんです。

例えば通常は電話が来るタイミングではない時の着信。。。怖いですね~

記録的な大雨の中、土地の購入者からの着信。。。おぉ、怖、、、

契約の直前のお客様からの電話。契約後の電話。決済前の売主からの電話。引き渡し後の買主からの・・・

もう冷や冷やモンです。。。

 

今日はそんな怖い体験を皆さんと共有しようというお話です。

私が不動産仲介駆け出しの頃のお話なので細かいところは目を瞑ってください。

 

 

お暇な方だけお付き合いください。

 

 

◆農地転用の分筆案件

 

あれは夏の暑い日の出来事。

私にとって初めての農地転用案件でした。

細かく教えてくれる先輩はおらず、関係各所に教えてもらいながらの手探り案件。

売主は家屋調査士事務所に勤めているという女性。
「私の方が詳しいのよ!おだまり!」というオーラでオラオラしてくる苦手なタイプ。

そんな売り主さんが自分で作成したCAD図面を参考にして、接道要件と面積の最低限度など諸々をクリアしながらの分筆案。
買主さんにはそのまま設計契約&請負契約に進んでいただいて私は農地法5条の申請。

 

決済期日の二週間前に農地転用の許可が出る。
これで一安心。

農転って簡単♪と高を括る私。

 

並行して進めていた分筆作業の進捗を確認したところ家屋調査士からこんな一言。
「これこのままだと事前に貰っていた図面よりも面積が大きくなってしまうけど大丈夫ですか?」
とのこと。

※売主さんからは個人的な案件だから自分が勤める事務所には依頼したくないので、別の家屋調査士に分筆登記をお願いしてほしいと言われてた。この時に不信に思えるくらいの経験があればよかったのに・・・

売主さんが手作りした図面を信じて契約し、そのまま農転の申請を出した私。

家屋調査士から面積拡大の指摘を受けたにも関わらず、
「面積が小さくなったら問題だけど大きくなれば大丈夫じゃん?大きくなる分には買主さんもラッキーだし。」
と軽く考えて農地転用の許可証を貰いに農業委員会へ。。。

「面積が違ったら農地転用の申請やり直しだよ。再提出したらまた一カ月半かかるね」
という農業委員会からの通達。

どうにか変更できないかとお願いをするも「無理です」と一蹴。

一気にテンパりました。。。

 

二週間後に控えた決済。

買主さんは建物の完成までのプランをみっちりと詰めていたので農地転用の再提出なんてできない雰囲気。
※子供の進学とか、着工の予定とか地鎮祭の予定とか完成後の引っ越し日程などをお抱えのユタにお願いしてて、一つでもズレると全て計算し直さないといけないというスピリチュアル系。そのユタのおかげで子供も授かったと自慢気に話すユタどっぷりの買主さん。

 

今から間口の面積と分筆のラインと分筆後の面積を合致させないといけません。
しかも専用通路分の2mを確保しながらトータルの面積を合わせ、残地の専用通路も2m以下にならないように、更に敷地の最低面積を割らないように・・・

接道の2mを確保しようとすると面積が大きくなりすぎるし、申請した面積に合わせようとすると接道で2mの確保が難しい・・・

確かこんな感じの土地だったと思います。

 

家屋調査士には

「面積を大きくしちゃまずかった!すぐに諸々の条件を見たすラインで分筆ラインを見つけてください!」

と土下座。。。

 

二時間後に
「どうにかラインと面積が合致するポイントを見つけた!」
と言われたときにはホッとしました。

 

ギリギリで分筆ラインが決まり官民の立ち合い申請。
無事決済に間に合わせて確定測量と分筆が完了。

 

これ以降、事前に家屋調査士に測量をさせるという癖がつきました。。。

あと、オラオラな売主さんにもちゃんとビシッと言える勇気を持つこと。

スピリチュアル系の買主さんとはギリギリの期日の確約をしない事を学びました。

 

 

◆仮登記と農地の事項取得

 

お次はこれ。
地目は畑で農地転用の案件。

 

昭和50年に「仮登記 所有者Aさん」という記載があり、
平成9年に「時効取得 所有者Aさん」となっています。
仮登記と本人による時効取得が気になっていたもののAさんが取得したことで混同によって仮登記は消えたもんだと判断

 

物件の売却査定依頼もAさんからの依頼。
免許証や権利証、住民票も見せて貰い本人確認もして何も考えずに売買契約。

 

銀行の担当者は私と同じ初心者組っぽい感じ。
しかも何かとマニュアルに沿った確認事項ばかりで電話も長い。。。
他の案件も同時に進めていて日々の時間に追われていた私は、この担当者とのやり取りが嫌になっていたんです。

 

なんども杓子定規の規定やマニュアルを押し付けられイライラが募っていたある日。

この担当者から
「この仮登記の経緯を示してくれ」
という事。

 

担当者と電話をすることに辟易していた私は
「仮登記も何も時効取得でAさん本人が取得しているから混同で利害関係が無くなっているでしょ?関係ないんじゃないですか?そんな事もわからんの?」
と強気で突き返した。

するとその30分後に買主さんから烈火の如く怒りのお電話。
「審査否決となりました。あんた銀行になんて言ったんだ!」
とのこと。。。

買主さんは既に設計士と設計契約&建築請負契約まで済ませていて融資否決は寝耳に水。

※設計契約と請負契約は決済後にやってもらいましょう。

 

すぐに司法書士に確認したところ
「仮登記の時と時効取得の時でAさんの住所が違っているなので登記簿上は第三者とみなされるので仮登記が未だに有効」
とのこと・・・

銀行としては同姓同名の第三者が仮登記をしている土地と判断したことで融資がNGとなったんだろう。

 

売主のAさんに事の経緯を確認したら昔この土地の相続で家族と揉めたらしく、
相続人に当たらないAさんがこの土地を取得することを親戚から反対され、所有権の移転に必要な書類が揃わなかったとのこと。

どうにか土地を取得したかったAさんは司法書士に相談。
すると「まずは仮登記をして、時が経てば時効取得ができる」という方法を教えてもらい、時効取得の移転の時もその司法書士が先導したとのこと。

よくよく調べると農地の第三者による時効取得による移転は基本的にNGらしいです。
農業従事者の証明が取れない人が、時効で取得して転売するという手法を濫用した時期があるらしく、農地法の脱法行為として厳しく監視されるようになった経緯があるとのこと。

↓タップ

時効取得を原因とする農地についての権利移転、又は設定の登記の取扱いについて

・・・いい勉強になりました。

 

今回のミスは
・私の思い込み、登記簿の住所などのチェックミス
・融資担当者とそりが合わないので毛嫌いした(これが一番ダメw)
・売却前に事前に司法書士に確認してればすぐに判明した

という最悪のミスの重なりで起きてしまいました。

すぐにAさんによる仮登記の抹消手続きをして銀行の担当者に謝りに行って事なきを得ました・・・

 

 

いかがですか?

不動産取引の新人が突っ走るといろんな落とし穴に落ちて怖い思いをしてしまいます。。。

今回紹介したケースは私が駆け出しのペーペーの頃の思いでです。

読んでいただいた皆さんには同じようなミスに陥らないことを祈るばかりです。

 

 

あと、最後に更に怖い事を教えます。

 

 

この仮登記の案件と先ほどの分筆トラブルは同じ案件なんです・・・

 

農地法申請の面積相違、申請面積と専用通路のバランス、決済日はズラせない、仮登記の見落とし、スピリチュアル買主、設計と請負契約後に審査否決・・・

 

どうですか?怖いもの知らずの新人だから突っ走って乗り切ったんですが、今となっては思い出すのも嫌になる案件です・・・

 

前任者から引き継いだ事例で売主・買主が揃ったタイミングで急遽私が入ることになり、
先輩が既に調査とかも済ませている案件だから大丈夫だろう、見落としも無いだろう。。。
という慢心が招いたミス連発の案件でした。

 

 

◆思い込みを無くす

 

最後になりますが不動産の仲介をしていて
「やば・・・」
「まじか!」
「うわ~どうしよ!」

という事例って結構頻発しますw

 

私が新人の頃は、ありがたいことに周りにいる先輩たちがこういった地雷をたくさん踏んで自爆してくれてたので同じ轍を踏まないように立ち回ることができていました。

でも、先ほどの事例のように農地転用の面積は申請後に変更できない事や、仮登記の名義人の住所をスルーしてしまうなど自分自身の思い込みが呼び寄せるミスってたくさんあります。

先輩方のミスも自分のミスも共通することは
「思い込みが生んだミス」が圧倒的に多いという事。

また、「大丈夫だろう」という慢心や「前は大丈夫だったから」という慣れも大きなミスを呼び寄せます。

新人の頃に沢山の地雷と自爆を目の当たりにさせてもらえたおかげで
今となっては立派な「不動産臆病者」に成長しました。

 

不動産の調査って臆病になって自分の目と判断を疑いながらやってもミスが出てくるものです。
私たち仲介業者にとってはミスですが、お客様にとっては人生で数少ない大きな買いものです。

ただのミスでは済まされないという事を肝に銘じて
これからも臆病に磨きをかけながら、自分を信じないで不動産と共に生きていきます。

 

本当はもっといろんな事例を書きたかったのですが、
別のミス事例はまた次の機会に書いていきます。

ほんとにあった霊的な怖い事例や物件も気が向いたら書いてみますね。
ご期待ください。

今後も沖縄の不動産あるあるや不動産実務体験記、妄想による未来予想などを書いていきます。
では~
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この記事を書いた人

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