不動産業界の
古い「枠」を取り壊して、
新しい「門」となる。
It will be a new "gate" by demolishing the old "frame" of the real estate industry.

BLOG
3月24日
2022
人口減少と空き家問題

こんにちは。

㈱REGATEの金城です。

 

 

本日のテーマ

 

人口減少と空き家問題

 

という壮大なテーマです。

 

不動産業を営むにあたって絶対避けられないテーマですよね。

私なりに色々と聞き齧りながら検証したのですが他の都道府県と比べると沖縄は特殊な市場になりそうです。

 

 

もうだいぶ前から年金問題、高齢者の福祉問題、介護士不足、働き手の減少などなど少子高齢化によって様々な問題が起きることがネットやニュースで騒がれています。

 

 

「人口減少」「少子高齢化」「超々高齢化社会」

 

 

既に到来した恐るべき未来。

それらにこれからどうやって対応するのか?果たしてその市場はどうなるのか?

 

沖縄の不動産屋さんとしていつも通りの独断と偏見を織り交ぜながら考えよう!という内容になります。

 

あくまでも日本の端っこの沖縄の端っこの小さな不動産屋さんの独り言ですw

 

 

 

2033年に空き家が30%超

 

 

 

少し古い記事(2015年発表)ですが野村総研さんの予測を添付しておきます。

このまま古屋が残り古い住宅の除却等が進まない場合は平成45年の空き家率は30.2%、空き家数は約2,150万戸に。。。

 

平成45年(令和15年)。。。つまり2033年。

今が2022年なので後11年という計算です。たった11年後です・・・

 

30%の空き家というと、単純に3件に1件空き家になるという計算ですね。。。。

これをみると空き家だらけになって廃墟と化した街並みやシャッター街が思い浮かばれますが、あくまでもトータルでの計算です。

日本全国でどこもかしこも3件に1件空き家という事にはまずならずに、コンパクトシティとして都心部に人口が集中してしまうことで、不便な田舎には人が寄り付かなくなり限界集落が増えるという事だと思います。

言い換えると日本の30%が過疎化した集落になってしまうという事ですね。

 

沖縄でいうと中南部や名護市などに人が集まり、国頭村や東村、南部で言うと南城市や糸満市の一部などの生活するには少し不便な地域が過疎化が促進するのでは?と考えます。

 

この過疎化候補地の根強い考えとして

「昔から住んでいた村だから」

「先祖代々の土地や家屋だし」

「仏壇や集落の慣習あるし」

「手放そうとしたら周りのおじいおばあに何言われるか・・・」

 

という理由で現状の不動産を守ろうとする人も一定数はいます。

 

でも、今その風習を守っている人たちは若くても60代くらいです。まもなく亡くなります。

 

それを相続をする予定の子供達はどう考えているでしょうか?

 

現に私のところに相談が入る物件も

 

「父親が亡くなったら売却しようと思う」

「今度田舎の仏壇を移動するので解体して売りたい」

「子供たちが全員都会に行って帰ってこないから持っていても仕方ない」

 

という感じで不動産を守るよりも処分をするという選択肢を選ぶ人が増えてきています。

 

全国的にこの動きは加速していると思います。

 

30代40代くらいでバリバリ働いている世代の考え方としては

「田舎に戻って不便な生活をするよりも、利便性のある都会の生活を継続する」
「田舎の実家や土地は相続したくない」

という考えが普通になってきています。

 

 

空き家の活用も需要の薄い田舎の物件は難しい

 

 

さてここで今後の相続を見越した資産活用の相談を受ける機会が増えてきていますが、なかなか解決の糸口が見えないんです。

 

沖縄の田舎の不動産の活用を単純に考えると

 

「空き家を民泊などで活用すればいいじゃん!」

「沖縄は観光が今後も伸びるでしょ?」

「貸せば問題解決♪」

 

という声も出てくるんですが、、、

 

・インバウンド需要は外的な要因で一気にしぼむ(今回の新型コロナがいい例です)

・どこでも民泊ができるわけでは無い(エリアが限定的)

・物件を管理する業者も田舎すぎる遠方は避ける(管理してくれない)

 

 

という問題点がすぐに浮き彫りになりました。

さらに

 

・そもそも集落自体がリゾート環境から遠いため需要が無い

・道が狭い、急な坂道が多いのでレンタカーが入れない

・集落が田舎すぎてスーパーもコンビニも近くにないため宿泊するのも不便

 

などの立地のせいで物件を活用しようにも活用できないという問題点も散見されます。

 

「民泊や宿泊業で活用できる空き家物件」は実際にはかなり少ないんですね。

 

あと、こういう不便な田舎であればあるほど海がすぐ近くでもなく、オーシャンビューでもないので、地元民はもとより観光客も寄り付きません。。。

観光客も近寄らないし地元出身の人も戻らない。

田舎にはこんな物件がたくさん転がっています。

 

 

民泊がダメなら移住は?

 

では、考え方を少し変えて

 

「じゃあ内地から来る人達に移住してもらえばいい!」

「短期貸しじゃなくて長期で賃貸すればいいんじゃね?」

「田舎暮らしに憧れる人っていっぱいいるじゃん?」

「長期で住む人は買うっしょ!貸さないで売ればいいやん!」

 

という考えを考察してみます。

 

確かにスローライフに憧れて移住してくる方はいます。

これには一定の需要もあります。。。

 

でも、

移住してくる方々は

・ほどほどに市街地に近いところを選びます

※自給自足の生活を望んでいるのではなくほどほどにスローライフを送りたいんです

 

さらに!

・移住してくる方々はほぼ全員が「海が見えるor近い」という条件を望みます。
※せっかくだから海の近くがいいな~という考えです

 

さらにさらに!

移住者の半分以上は3年以内に沖縄を離れてしまいます・・・

※これ、沖縄の不動産に関わっている人ならご存じの事実です。

 

 

 

集約すると沖縄の田舎の物件の問題はこうなります。

 

・移住者が定住しない。

・需要が無い。

・海が見えない。

 

この3連コンボで沖縄の田舎の空き家は活用するにもできないのです。

 

 

人口が減っていくし、若者が少なくなる世界で「不便な田舎」に人を定住させるという考え自体が成り立たないことがぼんやりと見えてきました。

 

 

 

つまり、コンパクトシティが主流になることでますます二極化が進んでいくことが容易に予想できます。

 

こうやって人の集まらない不便な田舎だと

今後は不動産の「相続放棄」とかが増えていくんだろうな〜と思います。

 

 

 

不動産市場は明るくない??

 

 

人口減少と空き家問題。

 

沖縄の不動産業界は歪な環境に猛進しています。

 

沖縄は比較的

「若年層が多い」

「出生率も高い」

という事で内地に比べると極端に過疎化が進むことはないかもしれません。

 

でも今から確実にやってくる人口減少の時代。

 

沖縄よりも過疎化や高齢化が進む都道府県がたくさんあります。
その自治体の取り組みや不動産事例などにもアンテナを張って注視していこうと思います。

 

「どうなっていくのか?」

「どう対応しているのか」

という視点で情報を収集しておかないと

いざ自分の身に降りかかったときに対応できません。。。

 

昨今のコロナ騒動も終焉が見えないのでバタバタと業者さんも体力切れが起きています。

情報を集めて備えて変化し続けないと危ういですね。

 

備えあれば憂いなし。

 

そんな感じで今回の独り言を締めようと思います。

 

では~

 

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この記事を書いた人

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