不動産業界の
古い「枠」を取り壊して、
新しい「門」となる。
It will be a new "gate" by demolishing the old "frame" of the real estate industry.

BLOG
5月27日
2019
銀行の今後と不動産屋について

◆銀行と不動産について

こんにちは。
㈱REGATEの金城です。

本日のコラムテーマは
銀行の今後と不動産屋について
です。

ネットバンキング、スマホ決済サービス。。。
小口決済におけるキャッシュレス化、電子マネー。。。

昨今のお金をめぐる環境は大きく変わってきています。

キャッシュレス決済の普及のおかげで現金を所有する人が減りました。
お金をおろすためにATMにわざわざ行かなくてもよくなっています。

むしろ現金オンリーのお店なんかはその時点で選択肢から外れるという現象も。。。

今回はキャッシュレスが進むことで銀行業界がどうなるのか?

また、銀行の融資と不動産って密接な関係なので、これに関してどういう未来が待っているのか?
という少し真面目なテーマを考察します。

いつもの通り私の独りよがりな考え満載なので
参考程度にお付き合いください。

銀行関係者の方は怒らないで読んでくださいw
実需(住宅)中心の不動産仲介会社の目線の考え方です。

あと、テーマが壮大なので最終的には何が言いたいかよくわからない内容になっていると思います。。。
ちょっと自分の思考を整理するための記事でもありますので・・・

※約10分で読めます

◆銀行の今後

キャッシュレス化の波で大きな変化を余儀なくされている銀行業界。
海外に比べるとまだまだキャッシュレス化が進んでいない日本ですが、
この流れは今後も加速する一方だと思います。

キャッシュレスになる事で銀行の窓口業務は大幅に軽減されるといいますし、
人件費の削減や資源の有効活用などもできるというメリットも謳われています。
AIやRPAを使う方が正確で確実な業務ができる事も認知されてきていますしね。。。

キャッシュレスサービスもたくさんの種類が出てきて群雄割拠の戦国時代に突入した感が強いですね。
世界中のIT企業がキャッシュレスサービスの覇権を狙っているという事は、今後はどんどん現金の出番が無くなるという事実の後ろ盾になっているという事だと思います。

キャッシュレスサービスの主な目的が
・簡便性
・購買情報の活用
と言われていますがもっと大きな目的の一つとして

「資金の流れの変化」

にあると言われています。

日本での従来の資金の流れと言えば個人が給与などを銀行に預けて

「必要な時に現金を引き出す。」
「使わない時は貯蓄に励む。」

というのが主流でした。
(この貯蓄主体の考え方は戦争時代と復興の政治的戦略の名残と言われていますね)

この貯蓄という行為は銀行にお金を貸すということなんですが、
昔と違って恐ろしいくらいの低金利にも関わらず
「貯蓄しなさい=銀行にお金を貸しなさい」
という文化が根強く残っていますよね。。。
※昔は定期で4~5%とかあったらしいからそれはそれで確実な資産運用でしたが今や、、、

この政策が功を奏し、民衆に浸透していたおかげで金融機関は個人から多額のお金を預かって運用する事で利益を出すことが出来ていました。

でもキャッシュレスサービスの台頭によって資金の流れが激変。
今まで銀行が牛耳っていたお金の出口(決済・送金・融資)を銀行を介さずにできるようになってきています。

簡単にまとめると

「銀行が独り占め(金融機関ハブ型)していた多額の資金収集をITプラットフォーマーが奪いに来た(分散型)」

という多様化が生まれたと言われています。

今まではお金の中心にいて、それの運用で利益を出していたという銀行のビジネスモデル。
※悪い言い方をすれば黙っててもお金が集まるビジネス

今後は分散型の流れが加速することが予想されているので
「銀行が弱くなる」
「銀行が要らなくなる」
とまで言われだしました。

対する銀行側もIT化を急いだり、銀行独自のキャッシュレスサービスを導入したりと必死ですが
従来のように銀行だけが莫大な資金を集める事ができる時代は終わったんだと思います。

とまあ銀行業界の今後を憂うのは今回の目的では無いのでこの辺でやめときます。

◆不動産と銀行と保証会社

ここからは完全に私の主観のお話が多くなります。

銀行の本来の機能は信用創造。
顧客から集めた預金を第三者に貸し出すことでお金(信用)を増やしていく業務の事ですね。
※「信用創造機能」は末尾のリンクをお読みください

この信用創造機能を担保することに寄与しているのが保証会社です。

また、「不動産と銀行の関係性」を考える時に絶対に外せないのが
この“保証会社の存在”です。

賃貸の場合も売買の場合もほとんど保証会社が介在しています。
賃貸と売買では少し意味合いが違いますが。。。

不動産屋さん単体では個人のお客さんの与信状況や過去の金融事故履歴をみる事はできないので
そのために保証会社という審査機関を利用する事が増えました。

保証会社の多くは金融機関の名前を冠した会社名が多いんですが、
賃貸なんかは完全に金融機関とは違った体系の保証会社が存在します。

これらの賃貸系の保証会社のほとんどはもともとは金融関係のお仕事をメインとしています。
(いわゆる金貸し:街金)

彼らは「取り立て」という得意分野の技術を不動産屋さんと大家さんにサービスとして提供しています。
メインのサービスは家賃滞納者からの債権回収ですね。
滞納が発生すると、その分を立て替えて保証するという名目ですが、借家人にとっては払えなくなった分を保証してもらうというわけではありません。

滞納者は滞納してしまうと容赦なく取り立てられます。
保証会社は大家さんと不動産管理会社の味方であり、借家人の味方ではないんですね。
じゃあ保証料は貸主側が持つべきだという議論も起きますが、今回のコラムでは触れません・・・

売買の保証会社の場合は任意売却や競売、自己破産などのお手伝いをするという感じです。

少し話を戻します。
不動産の取引は基本的には
「信用」と「保証」が必須です。。。
ほとんどの取引場合に多額のお金が必要になるので

・お金をたくさん集める事ができる人
・たくさんのお金を借りる事ができる人
・お金の貸し借りができる信用できる人

しか不動産の取引に参加できません。

よっぽどの大手(財閥系とか)にならないと自社のデータで顧客の信用情報を把握する事は困難です。

そこで不動産屋さんは保証会社の審査を通した人としか取引をしないようになっています。
今や連帯保証人よりも保証会社の審査の可否を優先する時代になりました。

今や不動産を買うにしても借りるにしても
保証会社の存在が欠かせない時代です。

◆銀行が無くなると困る?

前述のように銀行(保証会社)が担保する「保証」を「信用」して取引を行う不動産業務。

キャッシュレスサービスが普及して、もしも銀行が無くなってしまうとしたら
我々不動産屋さんは何を信用して不動産取引を行うんでしょうか?

また、銀行が無くなってしまうと不動産売買のように大きな金額を必要とする場面でどうやって資金を調達する事になるんでしょうか?

私の考えでは、「保証:信用」に関しては与信審査や個人の評価制度を扱う機関と提携する事になると思います。
多分、現存の金融機関や保証会社が持つ個人情報データを提供するデータバンクが一般化すると思います。
(というか既にありますね・・・)

多額の資金調達についても銀行という概念が無くなって、ネット証券やIT大手のキャッシュサービスが台頭してきています。

現にイオン銀行やソニー銀行とかみたいに、従来は銀行ではなかった業態が住宅ローン融資に特化してきて、ネットバンクで大きなお金を借りる事ができるようになってますし、このネット系の銀行は新規の参入が止まりません。
今後はこれがもっとカジュアル化されていくんだと思います。

人の保証という面で見ると、中国とかで行われている「信用スコア」みたいな制度が日本にも普及するようになれば
それこそ銀行の機能は
「貯蓄する金庫としてだけ」
しか残らないかもしれません。

金利も低い金庫に預ける人も今後は減少の一途でしょう。。。
※「信用スコア」についても末尾にリンクを貼っておきます

不動産の買取とか大規模な開発の時には銀行が必要となるかもしれませんが、その場合も大手メガバンクの系列だけで足りるとも言われています。。。

さらにキャッシュレスも普及していけば銀行の存在は
ネット(クラウド)上だけに存在して、
地銀なんかの実店舗の存在は意味をなさなくなりそうですね。。。

俗に言われている
「地銀不要説」
は近い将来に実現してしまう結構リアルな問題なのかもしれません。

◆不動産屋はどうなる?

さて、正直なお話をするとここまで銀行不要論に偏る内容になるとは思ってもみなかったわけですがwww

実際のところ不動産屋と銀行は互いの需要をポイントだけで補填しあってただけでしたね。
極端な話、不動産屋からすれば銀行がいなくてもお金を用意できるお客さんがいればそれでいいわけですし。。。

銀行側も不動産事業を子会社で持っていますし、
そもそも共存共栄というポジションにはいない事が分かりました。
※大規模な開発だったり買取再販などをメインとする事業だと少し考え方が変わります。

ITの進化、文化の劣化、変革の必要性。。。

銀行だけでなく不動産業界にも同じような波が押し寄せてきています。

今後の技術革新で生き残れない不動産屋も増えていくことは容易に想像できます。
不動産業界へのIT企業の進出も年々増えてきています。

今のところ不動産って属人性が高くてIT技術だけで凌駕する事ができない事が分かってきてはいますが、
今後の5G・6G・7Gとかの時代になれば予想もできないような世界が広がっているでしょう。
だって20年くらい前にこんなに銀行が苦しくなるって誰も予想できなかったしね・・・

今後はちゃんとしていない不動産屋さんはほぼ確実に淘汰される時代になると思います。

少しでも長く生き残るためにはできるだけたくさんの知識を得て、変化してく工夫を怠らない事が大切ですね。
柔軟性と流動性をもった不動産屋になろうと思います。

個人が情報発信することが容易になった世の中。
これをどれだけ取り込むかが今後のキーになりそうですね。

なんだかテーマが大きすぎてよくわからなくなったのでこの辺で終わりにします。

 

では~

本文中の少し難しい内容のリンクはこちら
信用創造
中国で浸透する「信用スコア」の活用、その笑えない実態

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この記事を書いた人

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