こんにちは!
(株)REGATEの金城です。
最近、沖縄の不動産価格は一つの節目を迎えているんじゃないかな~と思っています。
長らく続いた低金利やデフレからの脱却。
ようやく「失われた30年」の出口が見えてきたような、そんな雰囲気も感じます。
もちろん、本当に脱却できたのかはまだ分かりませんが、、、
今日はちょっと昔を振り返りながら、不動産価格について考えてみたいと思います。
私が社会人になったのは、ちょうどバブルが崩壊し、就職氷河期と呼ばれていた時代でした。
景気が悪いのが当たり前。
給料が上がらないのも当たり前。
不動産価格だって、基本的には下がっていくもの。
そんな時代の空気を感じながら社会人生活をスタートしました。
そして、私が不動産売買の仕事に従事し始めたのが約15年前。
当時、恩師からこんなことを言われたのを今でも覚えています。
「不動産は買ったその瞬間から値下がりするんだよ!家電量販店でテレビを買って、箱を開けもせずに転売しても値下がりするだろ?マンションも買ったその瞬間にデベロッパーの販売利益とかが吹き飛んで、2~3割値下がりする。そんなもんだ」
と。
当時の私にとっては、不動産業界の大先輩が言うことですから、そういうものなんだと受け止めていました。
実際、新築マンションを購入した瞬間に中古物件となり、販売経費や利益などの分だけ価格が下がるという考え方には、それなりの合理性があります。
ただ、その後、数年が経過すると恩師の言葉が少しずつ変わってきたんです。
「俺が不動産に従事してから、毎年のように価格が下落していた。それなのに今は毎年のように不動産価格が上昇している。俺が培ってきた不動産理論が真逆になっちまったよ」
と。
いや~、この言葉は今でも印象に残っています。
長年、不動産の世界で経験を積み重ねてきた人の常識が、時代の変化によって通用しなくなっていく。
それを本人の口から聞けたことは、私にとって大きな経験でした。
考えてみると、私は不動産売買に携わってきた約15年間、基本的には価格が上昇していく局面を経験してきました。
一方で、恩師はバブル崩壊後の長い下落局面を経験してきた人です。
同じ不動産業界に身を置いていても、歩んできた時代が違えば、当たり前だと思うことも違うんですよね。
不動産価格は景気や金利、人口動態、建築費、土地の供給量など、さまざまな要因に左右されます。
上昇と下落を繰り返すものだと頭では理解していても、実際に自分が体験していない局面を想像するのは簡単ではありません。
私たちが普段見ている不動産価格のグラフも、何十年、何百年という長い時間軸で眺めれば、上昇や下落の一部分を切り取ったデータにすぎないのかもしれません。
それでも、10年、20年という時間を不動産の最前線で過ごしていると、その時代の相場観が自分の中に染みついてしまいます。
上がるのが当たり前だと思う人。
下がるのが当たり前だと思う人。
どちらも、自分が経験してきた時代を基準に考えているだけなのかもしれません。
そして今、沖縄の不動産市場も一つの転換点に差しかかっているように感じます。
これまでの低金利を前提とした住宅購入や不動産投資。
土地価格や建築費が上昇しても、将来の値上がりを期待して購入するという考え方。
そうした市場の常識が、これからも同じように通用するとは限りません。
金利が上がれば、住宅ローンの返済負担は増えます。
建築費や人件費が上がれば、新築住宅の価格も簡単には下がりません。
一方で、価格が上がり続ければ、購入できる人は限られてきます。
沖縄県民の所得が不動産価格の上昇に追いついているのかという問題もあります。
つまり、これまで価格を押し上げてきた要因がある一方で、今後の価格上昇を難しくする要因も増えているわけです。
だからといって、すぐに不動産バブルが崩壊すると言いたいわけではありません。
地域によっても違いますし、土地とマンションでも事情は異なります。
これからも上昇する場所はあるでしょうし、価格を維持できない物件も出てくるでしょう。
ただ、少なくとも「これまで上がってきたから、これからも上がるだろう」という考え方だけでは、判断が難しい時代になってきた気がします。
いや~、こうやって考えると、不動産って本当に奥が深いですねw
いつか何十年も先になって、私や恩師が現場で経験してきた価格の上昇や下落も、長いグラフの中の一つのデータとして振り返られる日が来るのでしょう。
そのとき、今の私たちはどんな時代を生きていたと評価されるのでしょうか。
不動産価格が上昇し続けた時代なのか。
それとも、長い上昇局面が終わり、新しい相場に移り変わった時代なのか。
今の時点では、まだ誰にも分かりません。
だからこそ、過去の経験や自分の常識だけに頼らず、目の前の市場を冷静に見ていくことが大切なんだと思います。
不動産を買う人も、売る人も、そして私たち不動産業者も。
今までの常識が通用しなくなる可能性を頭の片隅に置きながら、これからの相場と向き合っていきたいですね。
では~。