不動産業界の
古い「枠」を取り壊して、
新しい「門」となる。
It will be a new "gate" by demolishing the old "frame" of the real estate industry.

BLOG
6月24日
2022
仲介手数料の意味

こんにちは。
㈱REGATEの金城です。

 

SNSが流行り出してから巷で繰り広げられるようになった「仲介手数料不要論」・・・

 

本日はこのテーマを掘り下げようと思います。

お時間のある方だけお付き合いくださいw

 

※最後に仲介手数料を払わなくてもいい秘訣もご紹介しています

 

 

◆お客様は神様?

 

 

ちょっと昔話になりますがこんなことがありました。

 

買主「この仲介手数料って払うの?なにこれ?」

私 「はい引き渡しの時に支払っていただきます。これが無いと我々は経営が成り立ちません」

買主「売主が売ってほしいからってあんたに頼んだんだろ?私はあんたに頼んでない。だから手数料は売主だけでいいんじゃないか?」

私 「物件の売却前に様々な調査をして契約書を作成するコストもかかりますし、あなたがこの物件を見つけた看板やネットの広告料もかかるんです。ご理解いただけませんでしょうか?」

買主「調査とか契約書作成とかはもともとあんたの仕事だろ?広告もそもそも売主がお願いしなければやらない仕事だし、私が買うと言わなければ売れないじゃないか?調査も広告も私があなたにお願いをして注文をしたわけじゃないだろ?」

私 「・・・・わかりました。その考え方であればこの物件を買っていただかなくても結構です」

買主「いやいや、この物件は買う。この仲介手数料っていうモノを私が払う意味がどうしても理解できないんだ

私 「では買主の仲介手数料を取らないという会社さんで物件を探してもらえばいいですよ。失礼します」

買主「だから買うって言っているさ!売主が売りたいものを私が買うんだからあんたが決める事じゃないだろ!こっちは客だ!お客様は神様っていうだろ!」

私 「(もうこの時点であなたは私の客じゃないし、そもそもまだお金もいただいていないので神様でも何でもありませんが)・・・では売主さんに電話して聞いてみますね。」

スマホをスピーカーにしてこの交渉の内容を売主に伝える

売主「その方には売りたくないのでお話を断ってください」

私 「ではそうします。買主様、失礼しました」

買主「ちょ、まっ・・・」

この後、売主さんから再度電話があり
「絶対あの人に売らないでください。すごく不愉快でした」
と強くお願いされました。

後日
「手数料も払うし、売り出し金額に100万乗せてもいいから売ってくれ」
と言われましたが売主さんにきっぱりと断られました。

最初から変な事言わなきゃよかったのに・・・
思い出深いお話です。

 

このお話はスピンオフでnoteにドキュメントとして残しています。

お暇な方は読んでみてくださいw

↓タップ

私は仲介手数料払わんよ

 

 

◆仲介手数の意味と目的

 

 

さてここからが本題。

 

「私が頼んでいないから私が払う必要が無い」

「仲介手数料は払うだけ無駄」

というのは最近賃貸でも増えてきている「仲介手数料不要理論」の根幹ですね。

 

頼んでもいない仕事をされて金品を請求されたら、そりゃ詐欺だの強要だの無駄だの言われても仕方ありません。

 

我々仲介業者は仲介手数料の収益で仕事を行っています。

その収益で不動産の調査を徹底して行って、万全の取引ができるように取り組んでいるんです。

そして、決して安くない手数料を頂くことを自覚しているので仲介という仕事に責任を持っています。

 

不動産の代表的な調査項目を簡単に上げますね。

物件の現況や越境の有無。
道路の拡張予定や都市計画。
雨漏りの履歴や修繕履歴。
過去に入った白蟻の履歴。
過去の土地の利用状況。
法的な見落としの有無。。。

etc・・・

 

このように業者でないと事前に気づけないような(個人にはなかなか見えないような)ところまでチェックします。
※この調査費用や人件費も仲介手数料で賄っています。

 

更に物理的な不動産の調査だけにとどまりません。

離婚や相続争いなど、売主様の親族間の感情的なトラブルにも入っていって、それを仲裁をして物件を売り出す事に合意してもらうのもよくある仕事です。

離婚の財産分与や相続による金銭トラブルの場合、双方でいがみ合っている中に入っていって、お互いの着地点を提案しながら解決策に導く作業は困難を極めます。

 

不動産って、細かい調査をして問題点を解消して、取引後にもトラブルが起きないように事前に対処して、売主様のご家族の精神的なケアをした後に晴れて売り出しができるんですね。

この売り出し前の作業の過程で売り物にできなくなる案件は山のようにあります。
※もちろんその場合は完全無報酬です。

世に出回る物件の多くは我々の見えない裏方仕事の成果なんですね。

 

また、前述のような屁理屈をこねる買主さんとの交渉を売主さんの替わりに請け負うという側面もあります。

逆に頑固者のわからずやの売主さんに買主さんの要望を上手く交渉をするという仕事も然りです。

 

 

その上で売主様、買主様双方の間に立って公平な契約書を作成し、双方に偏りが無いように公正な取引を目指しています。

 

お客様から頂く仲介手数料で営業をしているので、それを削るという事はまともな仕事ができなくなるという意味でもあります。

また、表向きは仲介手数料は無料となっている業者さんでも、必ずどこかに仲介手数料に代わる利益が含まれている事もお忘れなく・・・

だって手数料分の利益が無いとどうやって家賃払って営業マンを雇うの?って話です。

 

八百屋さんや魚屋さんが商品を無料にして営業しているのを見たことがありますか?

 

 

◆不動産トラブルは起きる

 

 

不動産のトラブルって引き渡し後に起きることがほとんどです。

「購入後に雨漏りやシロアリが発覚」
「予定していた建物が建たない」
「代金を支払ったが所有権を取得できない」
「売主の抵当権の抹消をしなかったので強制執行で所有権を奪われた。。。」

こんな感じで素人目線で何も知らずに取引しちゃうと色んな所から問題が出てくるものです。

私たちは不動産取引をする上で「トラブルは必ず起きるもの」という前提で調査や折衝をしています。

 

それにプラスして、頑固者の売主さんや屁理屈をこねる買主さんとの間に入ってクッションの役割を果たすのが我々不動産屋の仕事です。

 

我々に手数料を支払う事で
「聞いてなかった!知らなかった!」という事を未然に防ぎ
「こんな条件では買わなかった。お前が責任をとれ!」
という風に業者に責任を取ってもらう事ができるように手数料って発生すると思うんです。

 

あと、もしもマーブ〇さん達のような人が増えて買主も借主も仲介手数料を払わないという世の中になるとします。

そしたら我々仲介業者は買取転売をする業者にしか不動産を売らなくなります。手数料を払わないくせに後々に文句やクレームを言うかもしれない一般の人に売るメリットがあると(自粛)

そうすれば業者さんが転売の利益を乗せた商品だけが世の中に溢れる事になります。そうなれば皆様のお望み通りにあの憎き仲介手数料が要らない物件ばかりになります。

 

あ、業者さんが見向きもしないような物件だけはポータルサイトに載るかもしれませんが。。。。

 

まだ手数料は無駄だと思いますか?

 

 

 

◆仲介業者の立ち位置

 

 

ここで仲介業者を利用する視点(メリット)を双方の立場からまとめてみます

売主さんの立場

・価格の査定をしてもらえる
・物件の調査や重要事項説明をしてもらえる
・不動産を売るとき(売った後)のトラブル防止
・買主との交渉で間に入ってくれる
・引き渡しまでの煩雑な手続きを手ほどきしてくれる

 

買主さんの立場

・購入物件の調査内容や見えない点を教えてもらえる
・価格交渉をしてもらえる
・契約~引き渡しまでの段取りを指南
・買った後にトラブルがあった場合に対応してもらえる

 

売主さんと買主さんってそもそも双方の意見が異なるようになっています。
売主さんは高く売りたいと思いますし、買主さんは安く買いたいんです。

この間に入る我々がどちらも納得のいくように価格交渉をして契約をするので、金額面で後から揉めることは少ないです。

 

また、双方にとっての仲介業者の立場って「責任を取ってもらう」事が第一だと思うんです。
大きな金額が動く取引なので双方にとって「安全」「安心」な契約が大事ですよね?

 

話は少し戻りますが買主さんの中に
「金を出すのはこっちだ!だから買主こそが客だ」
と主張をする人って一定数います。

 

でも不動産売買って売主様も買主様も双方合っての取引なんです。
だからどちらがお客様か?って決められませんし、
どちらも成約した時には手数料を支払うのでどっちもお客様。っていうのが私の考え方です。

逆に成約しなかったらどちらもお客様じゃない。という見方もできますが異論は認めますw

仲介業者にとってのお客様は売主さんでもあるし買主さんでもあります。

 

不動産屋の態度がおかしい時は「貴方をお客様としてみていない」という事が考えられます。

無茶な交渉や屁理屈をこねていませんか?

私たちは成約した後の仲介手数料を頂くために仕事をしているので、成約に至りそうにない人物からは早々に興味を失ってしまう生き物なのです。

 

後々にトラブルを起こしそうな人と契約を結びたがる営業マンはほとんどいません。

 

こうやって見てみると、仲介手数料を払うという事は「後々のトラブルを回避するための必要経費」だと思えてきませんか?

 

ここまで読んでも仲介手数料を払いたくないという人には仲介手数料を払わない方法を伝授します。

売買価格に仲介手数料分の利益が含まれている新築の建売物件とか業者が売主の分譲地やリフォーム済み物件を買えば仲介手数料を払わないで済みますよ。

いい勉強になりましたね。

 

長くなったのでこの辺で。

今後も不動産実務のあるあるや事例を細かく書いていこうと思います。

では~

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この記事を書いた人

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