こんにちは!
(株)REGATEの金城です。
先日、千葉県の豪雨災害について書きましたが、、、
大きな被害が出たばかりなのに、今度は福井県。
8月30日には福井県で大雨特別警報が発表され、河川の氾濫や道路の冠水、住宅への浸水など、大きな被害が発生しました。
そして日本だけではありません。
中国各地でも大雨や台風による洪水が発生し、南部では5万人以上が避難する事態に。
さらにネパールと中国の国境付近では、大規模な土石流と洪水が発生しています。
ニュースを見ていると、
「また水害か……」
と思ってしまいます。
今年は本当に水による災害が多い。
先月の熊本地震。
その後の千葉豪雨。
そして今回の福井豪雨。
地震、豪雨、土石流。
災害の種類は違いますが、こうやって立て続けに大きな災害を見ていると、
「これからの不動産って、何を基準に価値を判断すればいいんだろう?」
と考えてしまいます。
不動産というのは面白いもので、
駅から近い。
土地が広い。
南向き。
角地。
前面道路が広い。
学校が近い。
こういう条件は、昔からずっと「良い土地」の条件として扱われてきました。
もちろん、今でも大事です。
でも、これからはそこにもう一つ、
**「水をどう逃がせる土地なのか?」**
という視点が加わってくるんじゃないかと思います。
今回の千葉豪雨でも、浸水想定区域の外側で被害に遭った人が少なくありませんでした。
ウェザーニュースの分析では、約2人に1人が浸水想定区域の外で冠水・浸水被害に遭ったとされています。
もちろん、
「ハザードマップなんて意味がない」
という話ではありません。
むしろ逆です。
ハザードマップは絶対に確認するべきです。
ただ、
「色が付いていないから安全」
とも言い切れない。
実際の土地には、
道路との高低差があります。
隣の土地との高低差があります。
周囲から雨水が集まる場所もあります。
側溝があります。
排水管があります。
河川があります。
そして、それぞれに「処理できる水の量」があります。
例えば、
100の雨が降ってきて、
その土地の排水能力が100なら問題ありません。
でも、
200降ってきたらどうなるのか。
500降ったらどうなるのか。
1,000降ったらどうなるのか。
ここまで考え始めると、
「ハザードマップで安全だから大丈夫」
だけではなくなってきます。
結局、
**水は低いところへ流れる。**
ものすごく単純な話なんですよね。
だから土地を見るときも、
「この土地は何坪ありますか?」
だけではなく、
「この土地に降った雨は、どこへ流れていくんだろう?」
という目線が必要なんじゃないかなと思います。
これは沖縄でも同じです。
沖縄は台風が多いですし、短時間に猛烈な雨が降ることも珍しくありません。
そして、沖縄の場合は特に、
「同じ地域なのに、なぜかこの場所だけ冠水する」
ということもあります。
ちょっとした高低差だったり、
道路の勾配だったり、
排水設備だったり。
地図を見ただけでは分からないこともあります。
だから私たち不動産屋が現地を見るときも、
「土地の形がきれいですね」
「道路が広いですね」
だけではなく、
「ここに大量の雨が降ったら、どこへ行くんだろう?」
という視点が、これからもっと大事になってくると思います。
そして、もう一つ考えたいことがあります。
それは、
**「災害リスクも不動産価格の一部になるんじゃないか?」**
ということです。
例えば、
同じ100坪の土地が2つあるとします。
駅からの距離もほぼ同じ。
前面道路も同じ。
土地の形もほぼ同じ。
でも、
Aの土地は少し高い場所にある。
Bの土地は周囲より低く、水が集まりやすい。
今までは、
「どちらも100坪だから、坪単価はだいたい同じ」
という考え方をすることもあったでしょう。
でも、
「この先、極端な豪雨が増えるかもしれない」
と考えたらどうでしょう。
買う側からすれば、
Aの土地とBの土地が同じ価格でいいのか?
という話になります。
私は、これからはこういう差がもっと大きくなると思っています。
つまり、
**「災害に強い土地ほど価値が高くなる」**
ということです。
逆に、
「水が集まりやすい」
「浸水しやすい」
「崖が近い」
「避難経路が限られている」
といった土地は、
今まで以上に慎重に評価されるようになる。
これは不動産屋としては、かなり大きな変化だと思います。
ただし、ここで誤解してほしくないのは、
「水害リスクがある土地=買ってはいけない土地」
ということではありません。
そんなことを言ったら、住める場所がなくなります。
重要なのは、
**「リスクを知ったうえで、その土地をどう評価するか」**
だと思います。
リスクがあるなら、
価格に反映させる。
保険を考える。
建物の構造を考える。
駐車場の位置を考える。
電気設備を高い位置にする。
避難経路を確認する。
できることはいろいろあります。
そして、その判断材料をきちんと説明するのが不動産屋の仕事だと思います。
最近は、
「とにかく安い土地を探してください」
という相談もあります。
もちろん予算は大切です。
でも、
土地が100万円安かったとしても、
将来、水害で何百万円もの修繕費が必要になったらどうでしょう。
「安い土地を買った」
つもりが、
「リスクを安く買った」
だけになる可能性もあります。
逆に、
少し高かったとしても、
災害リスクが低く、
生活もしやすく、
将来的にも評価される土地なら、
その価格差には意味があるかもしれません。
これからの不動産は、
「駅から何分」
「何坪」
「築何年」
だけではなく、
**「その土地は、災害が起きたときにどうなるのか?」**
というところまで含めて価値を考える時代になっていくのではないでしょうか。
気象庁によると、日本では1時間50mm以上の大雨の発生回数が長期的に増加しています。
さらに、地球温暖化によって大気中に含まれる水蒸気量が増えることで、一度に降る雨の量が増えやすくなるとされています。
もちろん、
「温暖化だから明日から全部危険」
という単純な話ではありません。
でも、
「今まで大丈夫だったから、これからも大丈夫」
という考え方は、少しずつ変えていく必要があるのかもしれません。
千葉。
福井。
中国。
ネパール。
世界のいろんな場所で、
大量の水が一気に動くことで、大きな被害が発生しています。
そして、その水が流れていく先には、
人が住んでいます。
家があります。
道路があります。
不動産があります。
だからこそ、
これからの不動産選びでは、
「どこにある土地なのか?」
だけではなく、
**「その土地は、水とどう付き合える土地なのか?」**
という視点が、もっと重要になってくると思います。
不動産は動かせません。
だからこそ、
買う前に知っておく。
売るときには、きちんと伝える。
そして、
「いいことも悪いことも正直に伝える。」
これはこれからも変わらず大切にしていきたいですね。
改めまして、千葉県、福井県をはじめ、各地の災害で犠牲になられた方々へ、心より哀悼の意を表します。
被災された皆さまに、一日も早く平穏な日常が戻ることを願っています。
では~